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2拠点生活のススメ|第293回|イカゲームが流行る理由

久しぶりにまた韓国ドラマに戻ってきた。

あり得ない設定のあり得ない内容。そんな馬鹿なと思うのだが、何でもリアルにしてしまうのが韓国ドラママジック。あれよあれよという間にまんまと8話まですべて見てしまった。

ネタバレになるのもどうかと思うので、あまり内容には踏み込まないが、イカゲームとは、生死を懸けた残虐なゲームに挑戦する中で、生き残った人間が膨大な金額を手にするというもの。参加者たちは、多額の債務者、脱北者、チンピラ、外国人労働者、落ちぶれたエリートなどさまざま。それぞれにゲームに参加しなければならない背景がしっかり描かれ、感情移入してしまいそうにもなるのだが、勝ち進むごとにゲームの中身は、参加者を非人道的な行為の共犯者に仕立てあげ、だんだん見ているコチラも苦しくなっていく。

一方でこのゲームそのものが、ごく一部の富める者が経済を動かしている、現代の弱肉強食の資本主義経済を象徴する世界のようでもある。主人公がゲームで勝つことの後ろめたさそのものを強調し、ドラマの主軸にすることで、現代社会の矛盾した問題をそのままテーマとして描いているようにも思えた。

こうしたテーマが受け入れられたのか、アメリカを含む配信中の約90カ国で週間視聴者数ランキング1位を記録するなど各国で社会現象化しているそうで、アメリカで1位を記録した韓国ドラマは本作が初めてだそう。

相変わらず血なまぐさいシーン満載なのだが、それがリアルさを生んでいるも確か。これは韓国ドラマあるあるなのだが、どんなにあり得ない設定でも、役者の演技でリアルに見せてしまう。これぞ韓国ドラマの底力といったところだ。

主人公のイ・ジョンジェが大泉洋にしか見えなくて、しかも役どころも大泉さんがいかにもハマりそうなものだったので、最終回でイメチェンするまで、ずっと大泉さんだと思って見てしまった(笑)。

あり得ない世界を描いているようで、実は現代社会の闇を描いている。だからこそ全世界で人気が出るということか。

散々見てからこんなことを言うのもどうかと思うが、こんなドラマが流行るなんて、正直なんとも言えない気持ちだな・・・。

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