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2拠点生活のススメ|第154回|猫は、3度吐く

猫は自分のカラダをなめてキレイにするので、当然胃の中に毛玉が溜まる。

ちょうど今の季節は、冬毛から夏毛への生え替わりの時期で、グルーミングに余念が無い。猫の舌にはトゲがあって、それがブラシのように古い毛を絡め取るので、たくさんの毛が胃に溜まることになる。

そうした状態で固形の餌を食べたりすると、胃が刺激されるのか、突然ワウーとへんな声を出して、えずき始める。せっかく食べた餌を全吐きしてしまうのだ。

こちらも心得たもので、ワウーと変な声を聞きつけるとすぐにティッシュを用意。フローリングならいいが、絨毯やクッションの上などで吐かれると後始末が大変。

だから、飼い主はティッシュの箱を持って、猫の後を追いかける。

まだ吐くまで間があるのにティッシュを差し出すと、後ずさりしてティッシュを避ける。だから、オエ オエ オエっとえずきの周期が短くなって、いよいよ吐くというタイミングでキャッチしないといけない、そこには熟練の技がいるのだ(笑)。

1度吐くと、必ず2度、3度と続く。猫は3度吐くが定番。

3度目が終わるまでは、こちらも気が抜けない。

たまにキャビネットの上でスヤスヤと眠っているかと思うと、そのままの体制で寝ゲロして、結構な高さからゲロをまき散らすなんて事もある。こんな時は後処理が大変。どうしてわざわざそんなところで吐くのかと怒りたくもなる。

まあ、猫を飼っている人にとっては、あるあると言えるのではないだろうか。


胃に毛玉が溜まると、気持ち悪いのか、ベランダの雑草をむしゃむしゃと食べ、胃を刺激することで毛玉を吐くというのも猫の習性。ペットショップに行くと、猫の草の栽培キットなるものも売っているが、雑草で十分用が足りる。

不思議なことに、草を食べて吐くときは、なぜか2回で収まる。1回目は草、2回目は毛玉といった具合。ベランダで吐けばいいのに、必ず室内に帰ってきて吐くのも謎だ。ほんと止めて欲しい。

毛の生え替わり時期は、草を食べて毛玉を吐いた後に、ご飯をあげるのが鉄則。そうすることで、食べたご飯をすぐに丸々吐くという事態を避けることができる。


猫にとっては、吐くことも仕事のうち。

お風呂入らなくても臭くならないのは、猫がいつも自分でグルーミングしているおかげ、だから少しぐらい吐いても仕方ないのかも。ただ本来これはきれい好きというのではなく、狩りをするときに自分の気配を消すためだという。

人に飼われて、狩りをしなくなっても、消えない猫の習性なのだ。ゴロゴロと転がっているように見えて、そのカラダには野生の血が流れているんだな。

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