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2拠点生活のススメ|第21回|記憶を呼び覚ます訓練

歳を取ったせいか、忘れ物も多くなったし、うまく記憶を呼び起こすことができないといったことも度々起こる。いつも顔を合わす人の名前や、会社名が出てこなかったり、せっかく浮かんだアイデアも簡単に消え去ってしまう。今日は、このnoteを使って記憶を呼び覚ます訓練をしてみようと思う。

小どもの頃の部屋を思い出してみよう

部屋の記憶・・・ん〜いきなり思考停止。空っぽの壺から何かを取り出すような気分で、手を入れてかき回してみる。あっ、少し思い出した。当時、旅行とかに行くと必ず三角形の観光ペナントを手に入れて、自分の部屋に貼っていたっけ・・・。あれって、何だったんだろうな、そういや最近はすっかり見かけなくなった。

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さらに壺に手を入れかき混ぜてみる・・・そういえばガラス扉付きの本棚を買ってもらってすごく嬉しかったな。運送屋さんが我が家にやってくるのをずっと玄関先で待っていた記憶が。ガラス扉の見える部分には、プラモデルや拾ってきた綺麗な石、鳥の羽とか、当時の宝物をいっぱい飾って悦に入ってた気がする。生まれて初めて自分で選んだ家具だったのかも。ああ〜もう何も出てこない、情けない。あっ今、急に小学校の先生の話を思い出した。何年生の時だったんだろう? 


チャンス君は前髪しか生えていない

「チャンス君は前髪しか生えていません。だから通り過ぎてから気づいて追いかけても、掴まえることができないんです。だからチャンス君が走ってきたのを見つけたら、すっくと前に立ちふさがり、しっかりと前髪を掴まなくてはいけません。」

カイロス

先生は、黒板に前髪しか生えていないチャンス君の絵を描きながら、話してくれたことを思い出した。きっと子どもながらも、すごく印象に残った話だったんだろうな。しかしこんな示唆に富んだいい話を聞いていたのに、すっかり忘れていたなんて・・・。幾つぐらいまで覚えていたんだろう、どのくらいチャンスを活かしてこれたんだろう、ああ少しも思い出せない・・・ダメだ、訓練終了、早っ・・・。


浸みだしていく記憶

2拠点生活を始めて、川西と徳島の車移動は、いろんなことを自由に考えることができる貴重な時間となった。不思議なことにラジオを聞きながら車を走らせていると、ふと流木作品や仕事の企画のアイデアとか、読みたい本のジャンルや手に入れたい音楽、忘れていた連絡事項なんかが断片的に頭をよぎる。

はし

高速道路を運転中はメモを取れないので、頭の中で何度も繰り返し反芻しながら、サービスエリアまで車を走らすのだが、その間にもその考えは次々と進展し、木々が枝葉を伸ばすようにいろいろと拡がっていく。やっと車を止めていざ思い出そうとすると、良く分からない散らかった枝葉しか回収できず、発想の源に辿り着けないといったことが起こる。

覚えていないと言うことは、そこまでの素晴らしいアイデアでは無かったのかもしれないが、やはり記憶力にも問題があるはず。忘れたくないと思って頭の中で繰り返すほど、枝葉が拡がり、頭の外へと浸みだしてしまうのだ。

最近は、携帯のボイスメモに入れることもあるのだが、そうすると今度は安心してしまって、時間が経ってから再生すると何を言いたいのか良く分からないということも多い。まあそれだけ、いろいろ思いついたりするのは、2拠点生活によってアンテナの錆びが落ちてきた証拠とも言えるのだろうが、脳の錆びがまだまだ取れておらずアンテナに追いついていないということだろうか(笑)。


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