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作業が進む。世界が更新される。【古本屋開店日記03】

おはよう、世界。
3月なのに雨。3月なのに最高気温10度越え。こんな異常も普通になっていく。そんなダイナミックな変化を身体に落とし込むと、良いとか悪いとかのずっと手前に、時間を自由に漂う存在の愛らしさを見つける。なんてことを想いながら目を覚ましました。うそです。
2023年5月の開店 を予定している DUAL BOOKs が、3月なのに小雨のぱらつく中、すっかり雪融けが進んだ小樽は銭函エリアの春香山のふもとからお送りします。

さて、体調は完治していない ものの、給排水工事をしてくれる設備屋さんに入っていただく日は、3月28日(火)と決まっております。今日は3月24日(金)・・・・とにかく、やらねばならんのです。現在の主な収入源であるコンサル業の方も、年度末に向けてアレコレあるのですが・・・・とにかく、やらねばならんのです。ということで、古本屋開店日記03 にして、ようやくリアルタイムの作業風景を記録することができました。幸せ。体が動くって、本当に幸せ。

そんなわけで、今日は作業内容とか感じたことを列記するスタイルでいってみましょう!

ハイカウンターに「アレ」をつける

「アレ」なんて意味深げに書きましたが、呼び方がわからないだけです。カウンターの天板と、カウンターの中(店主側)の間に、20cmぐらい高くなっている場所あるじないですか。お酒とかお皿とかサボテンとか載ってるあの場所です。あの場所のこと、呼び方わからないので、「アレ」と言いました。
このあと、設備屋さんが来る前に、シンクを設置しなければなのですが、そのシンクまわりの木工事を逆算すると・・・

  • シンクと作業台のカウンターつくる の前に

  • ガスの瞬間湯沸器をつける壁をつくる の前に

  • これが関連するカウンターの外郭を整える

  • つまり「アレ」をつくる

という感じになりますので、アレをつくったのです。

上から時計回りに施工。アレの施工です。
カウンター内部からみたアレ

このアレ、最終的には、タイルでかわいい感じに仕上げますが、設備工事まではひとまずこれでOK。このアレ、見た目にはどーということないですが、いただいた建築廃材のみでつくるので、パッチワークとパズルとごまかしのセンスが問われます。それを、ほんとど迷わず、ミスがあってもすぐにカバーして仕上げていく姿に、妻がえらく感慨深くなりまして「いやぁ、ほんとに成長したね。ワタナベさん(仮称:大工さん)と一緒にやってきて、この1~2年ですっかりかわったね。感慨深いわぁ」とのこと。いやほんと、このワタナベさん(仮称)という大工さんがめちゃすごくて、特にふる~い建物のリフォームセンス、古いものを生かすセンスと技術、そして木工事だけでない幅広い経験と実績が、ものすげーのですが、それはまた別のお話し。またどこかでお話しましょう。

あとは、ガス瞬間湯沸器の壁つくって、シンク&作業カウンターをつくって・・・・ってなんか間に合いそーーーー!すごいぞ、私。

トイレの内装仕上げ

妻にまかせっきりのトイレ内装仕上げ。具体には、

  • 床にクッションフロアー貼る

  • 壁にも、腰ぐらいの高さまでクッションフロアー貼る

  • 壁と床の境目に巾木(はばき)をつける(掃除しやすいようラッカー仕上げ)

  • クッションフロアーと壁の境目に見切りをつける

  • 残りの壁部分を漆喰で仕上げる(気持ちよくしたいのでちゃんと下塗りしてから)


クッションフロアー・巾木・見切りのあとに養生して塗装・・・工程多い!
ひたすら塗る。でも細かい部分(角とか器具との境目とか)多くて意外と進まない・・・

どうでしょう。結構大変ですよ。トイレはできるだけ気持ちよく使ってもらいたいし、こちらも掃除しやすくせねばなので、気を遣うことが多くて大変でございます。腰高さにクッションフロアー貼るのなんて・・・ほんとは店内と同様に、炭色の杉材を貼る予定だったのですが「いやまて、これ、掃除できないじゃん」ということになり、急遽路線変更したのでした。そんな感じで、進もうとすると躓く、という難関、その象徴がトイレだったのです。
が、妻は「えーー、うそー」とか「どーしよー」などと言いながらも、ずんずんと歩を進め、ついに、あとは仕上げの漆喰を塗るだけに!!すごいぞ妻よ!!

下塗り完了!このあと、も一回仕上げを塗ります。大変・・・

トイレ前室の洗面カウンター

現場には、図面にはなくても生まれるもの があります。私たちの場合、それは「トイレの前室」でした。住宅棟と店舗棟を同時に設計してもらう段階(2年半ぐらい前)では、ほとんどすべてが盲目状態で考えねばならないので、いろいろと考えが及ばないのですが、実際に店舗棟を仕上げていこうとする=営業中のいろんな場面を想像する余裕ができてくる、と「あー、こーしときゃよかったーー」の連続です。それを現場でどう乗り越えるか。しかも、ユーザー目線でどう乗り越えるか。ここに、結果的に面白さが生まれる(というのを、妻から何度も学びましたが、その深い学びについてはまた別のお話し)。そんな風に生まれたのが、トイレの前室です。小さい店なのに、トイレもトイレの前室も大きいのは、バリアフリー対応だからなのですが、それがまぁ、結局、とっても面白い空間になりそうで。小樽で廃業した居酒屋さんからいただいた洗面セットは、洗面器も蛇口も、理想の高さになるようにカウンターに埋め込んじゃって。あー素敵。同じく、いただいた大っきい鏡だって壁にはつけないで置いちゃうの。そのラフさが素敵よ。家にもこんな空間があれば、すべての女性が美しくなるに違いないわ。

廃業した居酒屋からもぎとった洗面器や蛇口も工夫すれば・・・
いい感じに収まる!


キャラ設定が乱れてきたのでこのぐらいで留めます。こう写真でみると、あとは塗装ぐらいかな、という感じですが、いえいえまだまだ、山場はこれからです。タイル貼りです。タイル貼り。タイルを ここに 貼るのです。設備工事が入る前に!(設備工事で蛇口が固定されると、蛇口周りのタイルが貼りづらいため)。住宅棟キッチンでの経験がどのように活かされるのか、妻の成長に期待しかありません。がんばれ、妻。がんろう、家族。

そんなわけで、今日は、ようやく開店作業風景を記録することができましたね。こうして世界はどんどん更新されていく、そんなお話でした。いろいろあるけど、 IT'S ALL RIGHT

はい、今回の、DUAL BOOKs がお送りする古本屋開店日記はここまで。また次の回を、お楽しみいただければ幸いです。それではまた、素敵な日々の素敵な隙間でお逢いしましょう。Chao!



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