見出し画像

糖尿病食に薬膳を取り入れるということ

漢方養生指導士&薬膳アドバイザーでもある管理栄養士です。
ずっと西洋医学(現代医学)の世界で栄養学を学んできましたが、東洋医学にも興味を持ち、勉強中です。

漢方は「病人」を診る

東洋で発展した医学のことを東洋医学とか中医学とか漢方とか、いろんな名前で表現されますが…
日本人に合わせて日本で進化していった東洋医学を「漢方」と言います。

現代医学は「病気」に着目するのに対して、漢方は「病人」に着目した医療です。

病人を診るって何?と思いますが、糖尿病の場合を例にすると、糖尿病を治療するというよりは、糖尿病で現れるそれぞれの症状を改善させるために自然治癒力を高めていく感じです。

漢方は、病気になってから治療をするというよりは、不調を感じ始めた「未病」の状態を何とかしようとするものと言えます。

なので、なってしまった糖尿病の治療には現代医学(西洋医学)が絶対で、サブ的に漢方の考え方も取り入れたら良いのかなと理解しています。


基本の食事療法は現代栄養学と同じ

私事となりますが、
実は「漢方養生指導士」の講座を受ける前に、別の会社の講座説明会にZoomで参加したのですが、その講座の担当薬膳師がえらい勘違いした人で。

たった数年病院で働いたというまだ20代くらいの管理栄養士だったのですが、講座勧誘の話の流れとはいえ、病院食をけなすけなす。
「いまどきカロリー計算して糖尿病食出すんですよ」とか「栄養のバランスばっかり見た食事なんです」ってバカにしたように訴えるんです。
「だから、病院やめました」って・・・もうびっくりと言うか、呆れてしまって。

病院食は医師の指示のもと、食糧構成を作り、それをもとに作らにゃいかんのよ。それぞれの学会のガイドラインにも沿った科学的根拠に基づいた食事なの。すべて決まっているんだわ。
その食糧構成に従って作った給食を「特別治療食」と呼び、お金も別にいただいているの。
食事であるだけでなく、「治療」でもあるからね。

漢方を取り入れるのは良いことだけど、それだけに注目して本当に改善する?数百人の患者の症状や好みに合わせてあなたは用意できるのか?大体あなたにそんな能力ありますの?と怒りすら沸いてきて。
こんなわけのわからない人を講師として宣伝に出してくるなんて、この講座は絶対受けんと思いました。(なのに80万くらいしてました)

どんな漢方の本にも、糖尿病に関しての養生法には現代医学と同じことが書かれています。
カロリーという表記はないにしても、「5大栄養素をバランスよくとり、主食は定量に」「甘いもの・果物・穀類は控えめに」などとあり、基本は同じです。
むしろ「西洋医学の知識ももちましょう」って記載されてたりしますよ。

ちょっと熱くなってしまったけど(笑)
糖尿病の治療は現代栄養学
その基本を守りつつ、毎日の食事にちょいと薬膳食材を取り入れる

そんな考え方で良いのでは。

また薬膳食材についても紹介したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?