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「表ェ出やがれ!」(ウォーキング的な意味で)

 大学時代から付き合いが続いており、今は広島に住んでいる友人と、日々、極めてどうでもいいメールのやりとりをします。

 昨日のそれで、友は、「景気がいいのは大谷だけだな」と言いました。

 ああ、それが、まっとうに家庭を持って日々を頑張る大人の、「一般的な『外』に対する肌感覚」なのだなあ、と、友を内心労ったのですが。

 仮に、「その大谷翔平すら景気が悪い世界線」というものを考えた時、今という時代の閉塞感は、多分半端ないと思うのですが、どうか(挨拶)。

 と、いうわけで、不二川です。

 ここ数日、「食べること」に対して、欲求が極めて希薄なので、ああ、ちょっと精神的に危ないなあ、と思っている今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 今回の記事は、「歩けデヴ!」とかいった話です。

前回までのあらすじ

 さて。昨日は、

 「気分転換がしてえんだよぉ!」などと書かせて頂きました。

 結論から申し上げると、今日は、動きました。昼前頃になって、近所の氏神様を含め、周辺に点在する神社まで、歩きました。

 3箇所を回っての、トータルの所要時間は、だいたい45分ほど。歩数にして、3,000歩とちょっと。激しいものではないですが、まさに「軽い散歩」には、うってつけの規模だと言えるでしょう。

氏神様のこと

 僕氏の、言わば「担当」である、氏神様のお社までは、徒歩5~6分ほど。昔から馴染みのあるところなのですが、本格的に「意識を持って」参拝するようになったのは、割と最近の話です。

 主たる御祭神は、須佐之男命(スサノオノミコト)。また、境内社には、事代主神(コトシロヌシノカミ。えべっさん)と、宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ。お稲荷さん)があります。ただ、どうでもいいかも知れないのですが、境内社の前には、お賽銭箱がないので、ちょっと困ります。

 ここ数年は、初詣は氏神様のお社でしています。境内社にお賽銭箱が設置されるのは、正月の期間だけなんですよね。なんとなく、それでいいのか? とは思います。

 ちなみに、僕氏は、自室に三社造りの神棚を設置している関係で、向かって右側には、氏神様のお神札をお祀りするべきなのですが。当初、ないと思っていたんですよ。

 でも、三が日に行ったら、頒布ブースが境内に設けられており、神宮大麻共々、授与していただくことが出来ました。

2つめのお社の話

 氏神様のお社から、また5分ほど歩くと、隣の尼崎市になるのですが、別の神社があります。

 そちらの主祭神は、大国主命(オオクニヌシノミコト)と、なぜかまた、須佐之男命。正月の時期以外には、手水舎の水が止まっているので、お清めが出来ずにやや困るのですが、それはもう仕方がねえ。

 そこにも境内社があり、市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)を祀る弁天社と、やはり、宇迦之御魂神を祀る、お稲荷さんがあります。尼崎市と言えば、劇作家・近松門左衛門と縁の深い所ですから、芸能の神である、弁財天を祀るところがあっても、不思議ではありません。

 このお社は、三が日に出向くと、近隣では唯一、おみくじが引けます。ただ、普段はほとんど参拝客がいない、ひっそりとしたお社なのですが。

3つめが!?

 2箇所目の神社から、7~8分歩くと、伊丹市と尼崎市の市境ぐらいの、「住所はどっちなんだよ!?」と突っ込みたくなるあたりに、3箇所目の神社があります。今日の本題は、このお社について、と言ってもいい。

 こちらのお社、当然、その地域の氏神様なのですが、御祭神がすごい。なんと、天地開闢を担われた、造化三神(ぞうかさんしん)のうちの一柱である、高御産巣日神(タカミムスヒノカミ)。氏神様として、この神を祀っている場所があるなんて! と、見つけたときには、かなり興奮しました。

 で。さらに驚くのが、そのお社の境内社。4つあります。1つは、弁天社なのですが、それは別に驚かない。

 ただ、2つめが、かなり変わっている。御祭神は、「祇園牛頭天王」と、「大梵天王」と書かれています。

 牛頭天王というのは、すなわち須佐之男命の事となっていますが、この呼び名で祀っているところを、他に知りません。

 そして、「大梵天王」というのが、

 古代インドの創造神、ヒンドゥー教の「ブラフマー」が仏教に取り入れられた存在です。

 ……いいのか!? 地方都市の氏神様のお社で、しかも境内社として祀っていいような神なのか!? スケールデケエ!!

 そして、この3つめのお社の、もう一つ変わっているところが、境内社のお稲荷さん。一見普通なのですが、御祭神が、宇迦之御魂神ではなく、なんと、豊受大神(トヨウケノオオカミ)! 伊勢の神宮の、外宮にお祀りされているのと同じ神様ですよ!

 ってか、僕の知る限り、豊受大神を「お稲荷さん」として扱っているところ、他にないです。そうそうたる、と言って差し支えない神々を祀っている、地域の氏神様、とは。

歩くのはいいね

 まあまあ、驚くことはそうなのですが、何にせよ、30分以上歩くのは、悪い理由がないもの。帰宅後は、軽く、夏目漱石の全集を開いたりしていたのですが、なんかやはり、個人的には太宰の方が分かりやすいなー、と思ったりね。

 9月も、今日が最終日です。一般的には、10月に入れば衣替えなのですが……それなりに歩いた後、ハンドタオルで額の汗を拭わねばならない秋、とは。

 んじゃまた。

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