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ビジョンや会社の使命って大切?(シンプルさこそが解決のカギ)

みなさん、こんにちは。
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中小企業診断士のまっちゃんです。

ビジョンや会社の使命の重要性がますます認識されるなか、それをどのように伝えるかが課題となっています。今回は、その伝え方について「シンプルさ」をキーワードに考えてみたいと思います。
少々理屈っぽくなるかもしれませんが、ぜひ最後までお付き合いください。また、みなさんのご意見もぜひお聞かせください。

≪要約≫
ビジョンや使命をシンプルに伝えることは、従業員の心を動かし、組織を活性化する力を持っています。

・従業員が会社への貢献の意味を理解すると、モチベーションが上がります
・努力の方向性が明確になり、効率性が高まります
・経営を伸ばすには、会社全体の人の成長がテーマになっています

成功を自分の手柄にし、失敗を従業員や取引先のせいにする経営者は減ってきましたが、ビジョンや会社の使命を語れない経営者は少なくないように感じます。では、ビジョンや会社の使命を語れないと、どのようなことが起こりえるのでしょうか。

長年にわたって事業を引き継いできた会社は、しっかりとした経営基盤を持っています。ビジョンや使命が明確でなくても、経営環境に大きな変化がない限り、ある程度の安定を保てることでしょう。一方で、会社のあり方が示されていないことで、どのように会社に貢献すればよいかを悩み、仕事に対するモチベーションが低下する従業員がいるかもしれません。

経営者も必死ですから、従業員の不足する点を指摘したり、目標達成を求めたりします。どれも重要なことですが、従業員には目的が伝わっていませんから、反発や委縮を招くだけかもしれません。実際、そのような企業を目にしてきましたが、努力の方向性が明確でないことが原因の一つだと感じました。

では、大切なポイントとは何でしょうか。私の答えは『シンプルさ』です。
物事は常にシンプル。わかりにくいことは、心に刺さらないからです。みなさんも、シンプルなことに心が動いたという経験はありませんか?
シンプルって、そんな単純な言葉で表していいの?と思われるかもしれません。
スティーブ・ジョブズも、『シンプルさは究極の洗練である』と語っています。明瞭さを表現する言葉ではないでしょうか。レオナルド・ダ・ヴィンチも同じ言葉を残しています。その金言といえるシンプルに物事を考えることが解決のカギのように思います。

ものづくり日本。長年培われたものづくりが経営の考え方に非常にマッチすると考えています。例えば、トヨタ自動車では、品質は現場で作りこむことの重要性を定着させるためでしょう。『検査の理念は検査をしないことにあり』と、1960年当時の豊田英二副社長は述べておられます。つまり、検査を厳しくすることで品質を良くするのではなく、検査前に品質を高める考え方を会社の方針として明確に示されているように思いました。
このシンプルで明確な考え方が、従業員にとっての行動指針となり、トヨタ自動車の強さを支えていると、そう感じました。

また製造業ではご存じ、ものづくりの設計品質の考え方は、「ねらいの品質」、「できばえの品質」、「当たり前の品質」の3つが挙げられます。
簡単に紹介すると、「ねらいの品質」とは製品の目標とする品質で、「できばえの品質」とは実際に製造された製品の品質のことです。そして「当たり前の品質」とは、お客様が最低限の品質を満たしていると感じるもののことです。これらの品質が明確であれば、従業員は迷わず、必要とされる品質を目標に努力することができます。品質管理の考え方は戦後にアメリカから導入されたと記憶していますが、シンプルな表現だからこそ、今でも品質管理の基本として使われ続けているのだと思います。

このシンプルさはビジョンや会社の使命にも当てはまります。伝わる言葉で表現する、そして何度も繰り返して周知を図っていく。そうすることで、従業員が会社に向き合う姿勢は大きく変わることでしょう。もっと効果的な出来事は、もしかしたら経営者自身が自分の考え方が変わったことに驚くのかもしれませんね。

ビジョン・ミッションもシンプルに。
ビジョンや使命を掲げておられる会社でも、改めてビジョンや使命について、考えてみませんか?ぜひ、コメントやご意見をお寄せください。

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