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【あか】鈴木優磨は人柄で損をしてる(?)【後半】

「鈴木優磨のような悪質なプレーヤーは日本サッカーの恥だ」

これが僕の中で最も難しい問題に思えた。

「マリーシア」という言葉があって、ある程度のずる賢さはサッカーに必要なものだというのも事実。だがそれがサッカーというスポーツの品位を落としてしまうなら、それは根源的にアウトだ。

そのプレーを観ていた子供がサッカーを嫌いになったり、「あそこの国のサッカーは下品だ」なんて海外に広まってしまっては、日本サッカーのレベルは落ちてしまう。

鹿島というチームは日本サッカー界の中でも「マリーシア」のイメージが強いチームだ。小笠原満男という”冷徹な闘将”のことを忘れた他サポはいないだろう。鹿島サポはむしろその声を楽しむ境地に達している猛者がほとんどだが。

「正義側に立っていたい」国民性もあり、日本にはあまりマリーシアの文化は根付いていないし、美徳ともされていない。海外メディアがこのシーンをどう受け取るのかが大事なポイントだった。

反応したのはパトリックの母国で、マリーシアの本場ブラジルメディアだった。『日本人にはマリーシアがないなんて誰が言った?』と題し、鈴木のプレーを「芝居がかったパフォーマンス」とバッサリ評したが、結果として「開幕戦で最高のパフォーマンスを示したチームであるこのアントラーズから目が離せない」と締めくくっている。

どうやらブラジルでは、大した問題にはならなかったようだ。少なくとも、移籍するのが嫌になるような事象ではなく、国の品位も落としていないと判断されている。

以上のことから、鈴木優磨が大袈裟だったのは事実だが、結果としてその行為が鹿島に優位に働いて、ガンバはそれに貶められた。それ以上のことはなかったらしい。ネットの方々が大好きな「サッカーの本場ならば」。

「鈴木優磨は田舎のヤンキーだから悪質なプレーヤーだ、パトリックはいい人だから可哀想だ」

元からダーティーなプレイヤーだと評されることが多い優磨。Twitterで日本語の勉強状況を発信したり、親日家で人柄の良さが溢れているパトリック。

「だからこそ生まれた議論だ」と主張する鹿島サポがネット上にいた。

これには鹿島サポながら疑問しかない。

「優磨がパトリックを挑発し、パトリックはそれに引っかかってしまった。」という構図で、パトリックが可哀想と言われるのは当然だろう。

「優磨!よくやった!!」というのは鹿島サポだけだ。

ただピッチ内外を分けて考えるべきだというのには賛同できる。

ピッチ外まで把握して選手のことを批評するのであれば、彼らを完全に理解した上でするべきで、恐らくそれは不可能に近いからだ。


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