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5日で登録者が1億人超え!今話題のThreadsについて調査してみた ~リリース当日の検索者から深掘るThreadsの現状と今後~


こんにちは、ヤフー・データソリューション、セールス新入社員の待場です。

みなさんThreadsを知っていますか?
「Threads」とは、数カ月にわたる憶測と秘密を経て、Meta社マーク・ザッカーバーグによって開発されたTwitterの競合アプリです。
リリースされて少々時間が経ったのでワードだけでも知っている方が多いのではないでしょうか?

私はリリース開始日に朝の情報番組で初めて知り、Twitterに真っ向勝負するアプリが出てきたのか!と驚きました。
同時に、今後このアプリがビジネスに活用されるのだろうな、取り残されまいと思い、早速インストールをしました!

実際に最近友人と会うたびに「Threads入れた?どうやって使うの?」とThreadsの話題になりますし、5日で登録者が1億人を超えた(ChatGPTは開始5日で100万人)と報道されていたので、かなり注目度が高いのだな!と思います。

そこで、どれくらい注目されているのかを見てみました。
・期間:2023/06/30~2023/07/06
・検索人数はYahoo! JAPANで検索したユーザーを標本に日本のインターネット利用者に拡大推計したもの

(DS.INSIGHTより引用)

リリース日からの過去1週間で検索されたキーワードの中で「Threads」の検索ボリュームが1位でした。キンプリを脱退し、滝沢秀明が開いた事務所TOBEへの移籍が噂されていた神宮寺勇太を超える検索人数です。やはり全世代かつ男女両方からの注目度が高いワードと言えるのではないでしょうか。

しかしアプリを入れてみたものの、Twitterとの大きな違いが分からない、周りでThreadsを使う人が急増している実感がないため「今話題になっているだけで今後も使われるのかな?」と疑問に思い、今回は今話題の「Threads」がどのようなものなのか、現状と今後を解明したいと思い詳しく調査することにしました!



■Threads基礎情報


・Threads(スレッズ)とは
Meta社が日本時間7月6日に新たにリリースしたテキスト共有アプリです。Twitter同様、オープンな会話やテキストを公開するために開発されたもので、Instagramのアカウントを使用してログインすることができ、プロフィールや説明文などの設定を引き継ぐことができます。

・Threadsでできること(2023/07/18時点)
他にも色々できるようですが、自身が使ってみてTwitterとは異なると感じた部分はこれらの機能でした。

500文字までのテキスト投稿1投稿につき10枚まで画像投稿が可能、 投稿できる動画の時間制限が5分と長い(Twitterが140秒まで)

・Threadsでできないこと(2023/07/18時点)
ハッシュタグ検索、分析(インサイト)、投稿の検索機能(検索はアカウント情報のみ)、ウェブブラウザーからの閲覧はできない(スマホアプリのみ)、ユーザーがフォローした人だけを見られる機能がない等

実際に使ってみて、タイムラインにフォローしていないユーザーの投稿ばかりが出てきてしまうのでフォローしている人の投稿を見落としてしまうなと感じました。今後はこれらの欠けている機能を順次追加すると公式が発表していますので、期待大です。

・Threadsの特徴
「機能面でもTwitterとの違いはありましたが他に大きく違う点はないのか?」「Twitterの競合というだけあって、大きく勝る点があるのでは?」と疑問に感じたので調べてみたところ・・・

分散型SNSであるという点がTwitterやその他のSNSとの大きな違いであることが分かりました。(今は違いますが今後分散型SNSになるとメタは発表しています)
FacebookやTwitterなど、現在の主要SNSは一つのサービス・サーバにユーザーが集う仕組みなのに対して、分散型SNSにおいては、ユーザーが自由にサーバーを構築・選択し、データを共有することができるSNSのことを指します。
これにより、他のプラットフォームを利用している人と相互にやりとりができる、即ち互換性があるアプリを使っていれば、Threadsのアカウントがなくとも、Threadsユーザーをフォローし交流できるようになります。他にも、ハッキングのリスクを低くできる、誰でも投稿を収益化できるといったメリットが挙げられます。

この「分散型SNSである」という点がAPI制限など様々な問題を抱えるTwitterとの大きな違いだということが分かりましたが、ここが大きな違いなら人々はTwitterをやめるのでしょうか?よりThreadsを使いたいと思うのでしょうか?

私自身としては自分でサーバーを選んだりするのは難しそうだと思いましたが、プラットフォームの枠を超えて「趣味について語る場が欲しい」「仲間達とサーバーを運用し、新機能を開発してみたい」といった用途においてはThreadsの「分散型SNSである」という点が適しているのではと考えます。

■リリース当日の検索人数


次に6日のリリースから開始1日でどれくらいの人が「Threads」を検索したのかが気になったため調べてみました。

2023/07/06に「Threads」「スレッズ」を検索した人

7月6日の一日だけでも、計約12万人の人が検索しています。朝のニュース等のメディアでも大きく取り上げられていたため、たくさんの方々がThreadsの誕生を認知しその詳細を知りたいという思いで検索したのではと考えられます。

※検索人数はYahoo! JAPANで検索したユーザーを標本に日本のインターネット利用者に拡大推計したもの

■リリース当日の検索者はどのような人なのか


リリース当日にたくさんの人がThreadsを検索していることが上記から分かりましたが、検索している人は一体どのような人なのか?やはり流行に敏感な10代が多いのか?と気になったので調べてみました。


「Threads」検索者の性別割合は女性がやや多いものの、男女に大きな差はありませんでした。
年代別の割合を見てみると、流行に敏感な若年層だけかと思いきや、30代・40代の検索割合が10代の検索割合を超えていました。このことから、若年層だけではなく中年層もThreadsに注目していることが分かります。SNSといえば10代といったイメージがあったため、意外な結果でした!

次に、この人たちがThreadsを検索する以前にどんなことを検索していたのかを見てみることで「どのようなことに興味関心を持っているのか」を探ります。(抽出期間:2023/1/6~7/4)

Twitterのプレミアム版である「Twitterブルー」やTwitterの拡張ツールである「Tweet Deck」等が検索されていることから、イーロン・マスク氏の買収によってサービスの変革が起こっているTwitterの最新機能への関心度が高いことが分かります。

更にはBondee(メタバース上のSNS)やBeReal(写真共有アプリ)等流行中のSNSの検索ボリュームが多いことから、最新のSNSへの興味関心が高いことが見て取れます。

また、Threads同様、分散型SNSでTwitterにそっくりな操作感で利用できるSNS「Bluesky」や「Mastodon」、「Twitter 代わり SNS」が特徴的に検索されているため、Threads検索者は様々なSNSの中でも特に「Twitterに代わるSNS」に興味があるのではないでしょうか。

まとめ(Threadsを検索している人の特徴)
・30代~40代の中年層
・Twitterの最新機能への関心度が高い
・最新のSNS、特にTwitterに代わるSNSへの関心度が高いのが特徴的


■Threadsは今後主要SNSとなるのか/流行サービスとの比較を通して分析


次に近年にリリースされ、流行しているサービスのサービス提供開始直後の検索者の年代別の割合を見ていきます。
TikTokのように、最新のSNSやネットサービスは10代が利用していくことで認知度が上がり広まる傾向があると思いますが 、流行したサービスはサービスを開始した時期にどのような年代の人に検索されていたのでしょうか?やはり10代に関心を持たれていたのでしょうか?

今回はTwitterやInstagramと並ぶ主要SNSとなったTikTok、リリースから約半年以内で政府での利用も検討され大きく話題となっているChatGPTを見ていきます。

TikTok(サービス開始から1週間2017/10/02~10/09)

ChatGPT(サービス開始から1週間2022/11/28~12/04)

Threads検索者では30代・40代の検索割合が10代の検索割合を超えていた一方で、TikTokやChatGPTのサービス提供開始直後の検索者は10代・20代の割合が30代・40代の割合よりも高いことが分かります。やはり初期段階で10代、20代から注目され利用されることは流行させる上で重要なのかもしれません。

しかしThreadsの場合他のサービスのリリース直後と比較すると、10代の注目度はそこまで高くありません。その理由として、若年層は「テキストよりも動画」「Instagramと紐づいているから気軽に呟けない」といった思いからThreadsを「必ず使わなければならないアプリではない」と認識しているのではないかと私は考えます。

また、アメリカの市場調査会社の推計によると、Threadsの日別利用者数は2週連続で減少し、1300万人に落ち込んだと言われています(07/24時点)。利用者数がピークに達したリリース翌日の7日からおよそ7割減り、平均利用時間も19分から4分に減ったようです。

若年層の注目度が高くないという点、利用者数が減少しているという点からThreadsが今後主要SNSになるとは予測し難いですが、Threadsがどのように広がり、どのようなユーザーからメインで使われていくのかに今後も注目していきたいと思います。

■最後に


今回は今話題の「Threads」について調べてみました。「分散型SNS」皆さんは知っていましたか?
私は今回の記事執筆にあたり初めて知りました。
Threadsユーザーでなければ分散型SNSを自ら進んで触ってみようとは思わなかったと思いますが、自身のスマートフォンに入っているThreadsが分散型SNSであるため、これを機に最新のSNSを理解し上手く活用していこうという意欲が湧きました!
そして、Twitterとの大きな違いである「分散型SNSである」ことによって今後Threadsがどのように広がり、どのように使われていくのかに注目していきたいと思います。

※今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません。

※本記事の内容は公開日時点の情報です。

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