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【コンサルファームの採用支援から得た学び】コンサルタント採用のアプローチとスカウトテクニック

はじめまして!
ダイレクトソーシングの和田です。

ここ数ヶ月、コンサルティングファームの採用支援に携わっており、多くの学びや気づきを得ることができたので、思い切ってnoteを書くことにしました。

この記事では、コンサルティング業界の特徴やコンサルタントの採用にオススメのメディア、スカウトテクニック等をまとめているので、「コンサルタントのダイレクト採用に課題を感じている方」、「これからコンサルタントのダイレクト採用を始める方」にご一読いただけると嬉しいです。


コンサルティングファームについて

コンサルタントのダイレクト採用をはじめるにあたって、まずは業界の特徴を把握することが重要です。

コンサルティングファームは、企業や組織の課題を解決するためのプロフェッショナル集団であり、戦略策定や組織改革、プロセス改善、システム導入など、様々なコンサルティングサービスを提供しています。

そのため、大手ファームから中小規模のファームまで多数存在しており、それぞれの得意分野やサービス内容は大きく異なります。具体的には、経営戦略や新規事業戦略等に強みを持つ戦略系コンサルティングファームや、IT戦略・ERP導入に強みを持つIT系コンサルティングファーム、組織改革や人事制度の領域に強みを持つ組織/人事系コンサルティングファームなど、いくつかの領域に分類されます。

その中でも今回は、私が実際に採用支援をしている総合系コンサルティングファームに焦点を当てて、解説していきます。

総合系コンサルティングファームは、多岐にわたる業務領域や業界に対して、戦略立案、IT、組織/人事、マーケティング、財務等、包括的なコンサルティングサービスを提供しています。

主要企業は以下の通りです。(順不同)
・デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
・PwCコンサルティング合同会社
・EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社
・KPMGコンサルティング株式会社
・アクセンチュア株式会社

特に「デロイト トーマツ コンサルティング合同会社」、「PwCコンサルティング合同会社」、「EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社」、「KPMGコンサルティング株式会社」は、コンサルティングファームの「BIG4」と呼ばれています。

組織体制(インダストリーとソリューション)

総合系コンサルティングファームの組織体制は、一般的に「インダストリー軸」と「ソリューション軸」に分かれて部門が設けられています。より具体的にお伝えすると、下記の図のように「インダストリー軸」は「業界別」で、「ソリューション軸」は「機能別」となっており、それぞれの専門領域に特化した組織体制になっていることが多いです。

※上図は、PwCあらた有限責任監査法人 採用情報ページ『自分の興味のある仕事を見つける インダストリー・ソリューション紹介』にある図を参考に作成しました

コンサルタントの職位

コンサルティングファームに所属するコンサルタントは、経験年数や役割に応じていくつかの職位に分かれます。弊社木村の記事(リンク)※でも取り上げていますが、一般的に以下のように分類されます。

※呼称や役割は各ファームによって異なります。

パートナー・ディレクター
役割:ビジネス戦略の策定とビジョンの構築を行い、新規ビジネスの開拓やクライアントの獲得に取り組みます。プロジェクトが開始された場合には、プロジェクトの責任者として戦略的な指導と方向性の決定を行います。
シニアマネジャー・マネジャー
役割:プロジェクトの計画と実行の統括を行います。クライアントとの関係構築からプロジェクトの進捗状況と予算の管理などを担当します。
シニアコンサルタント
役割:チームリーダーまたはプロジェクトリーダーとして、プロジェクトのタスクの管理や作業を行います。この職位から、プロジェクトに対しての実作業を担当します。
コンサルタント
役割:プロジェクトのタスクに対する作業を担当します。個人に対してタスクが割り当てられることも多く、期限内での実施が求められます。
アナリスト
役割:プロジェクトのタスクに対するサポートとして、上位職のメンバーから与えられた作業を行います。

ITクラウドコンサルタントのダイレクト採用について/株式会社ダイレクトソーシング

コンサルタントの採用にオススメのメディア

実際にスカウト運用をはじめるにあたって、どのメディアが効果的か迷っている方も多いかと思います。そんなときに役立つのが弊社のスカウトデータです。早速、直近1年間のメディア別スカウトデータを見てみましょう。

2022年6月1日〜2023年6月30日の累計データ(500通以上送信しているメディアを対象) - 株式会社ダイレクトソーシング データポータルにて抽出

コンサルティングファームの採用支援時に蓄積されたスカウトデータを分析した結果、母集団数で見るとBizReach、返信率で見るとLinkedInとAMBIが比較的成果に繋がっていることが判明しました。

こちらのデータを踏まえて、個人的にはBizReachとLinkedInの活用をオススメします。それぞれの長所を活かしたスカウト運用ができれば、下記のような効果的な採用活動が可能です。

BizReach

即戦力の転職顕在層に積極的にスカウト
BizReachは国内最大級の転職メディアで、登録者数は190万人以上(2023年1月時点)います。経験豊富な人材が多数登録しているため、母集団形成に最適なメディアといえます。また、転職メディアなので当たり前ですが、登録者は転職顕在層が多いため、短期的な成果を求める際に適しています。全体的にUI(ユーザーインターフェース)も見やすく、これからダイレクト採用をはじめる方にとっても使いやすいメディアです。

LinkedIn

他の転職メディアでは出会えない優秀な転職潜在層にスカウト
LinkedInはアメリカで生まれたビジネスSNSで、登録者数は日本国内だけでも300万人以上(2023年3月時点)います。登録者数はBizReachよりも多いですが、ビジネスSNSといった特性上、転職の意欲が低い登録者(転職潜在層)も多いので、中長期的な運用をすることで成果に繋がるメディアです。そのため、他の転職メディアでは出会えない優秀な転職潜在層にアプローチをすることも可能です。

また、LinkedInは成果報酬といったコストが発生しないのも特長の1つです。特に年収の高いコンサルタントの採用においては、費用対効果の点でも相性が良いメディアといえます。

LinkedInを使った採用にご興味をお持ちの方は、こちらの記事もご覧ください。

スカウトテクニック

最後にコンサルタントのスカウト時に役立つテクニックを2つご紹介します。

希望条件の見極め

コンサルタントのスカウトをする際に、「希望職種/コンサルタント」や「希望業界/コンサルティング」等を選択し、検索をする方が多いと思います。勿論、効率良く採用活動を進める場合には希望条件でソートをするのはオススメです。ただ、求める人材要件と希望条件の両方が合致する母集団の数は、スカウト運用を続けていく内に少なくなってしまいます。

そこで、希望条件が合致していない候補者へのスカウトもオススメします。

実際に応募を獲得した事例をご紹介します。
先月、製造業界向けのコンサルタントポジションでソーシングしていた際に、下記のような希望条件を設定している候補者にスカウトを送信し、応募をいただいたことがありました。

一見、コンサルタントの仕事に興味がない様子に見えますが、面談時に候補者に確認をしたところ「コンサルティングファームからスカウトが届くとは思っていなかった。自分では想像していなかったキャリアプランを描くことができた」といったポジティブな感想をいただきました。

このようにスカウトを通じて、候補者本人が想像をしていなかったキャリアプランを提案することで、応募に繋がる可能性もあります。

同じ候補者に対して継続的なアプローチ

スカウトを送った候補者から反応がなかった際、1回のスカウトで諦めるのは時期尚早です。コンサルタントは多忙な方が多いので、転職を希望しているけれどタイミングが悪く、偶然スカウトを見逃してしまっているケースもあります。そのため、同じ候補者に対して継続的にアプローチをすることも有効な手段です。

ただし、闇雲に同じスカウト文を繰り返し送信するのは適切ではないので、3パターンくらいのスカウト文を用意し、1回目、2回目、3回目でそれぞれ異なる訴求をすると、更に精度の高いスカウト運用が期待できます。

(例)
1回目:業務内容や期待している役割等を訴求したスカウト文
2回目:就業条件や労働環境を訴求したスカウト文
3回目:ミッション・ビジョン・バリュー等を訴求したスカウト文

実際に、総合系コンサルティングファームの採用支援を行っていた際、ある候補者に5回以上アプローチをした結果、スカウトに返信いただき応募を獲得した事例もありました。

まとめ

ここまで色々と書き連ねましたが、優秀なコンサルタントのダイレクト採用は難易度が高いです。私自身も日々のスカウトの成功理由や改善ポイントを振り返りながらスカウトを続けています。

飛躍的に返信や応募が増える魔法のようなテクニックはまだ見つかっていませんが、コンサルティングファームの業界内のポジショニングや候補者(コンサルタント)の職位・担当業務、各メディアの特長などを正しく理解をしていくことで少しずつスカウトの成功確率も高くなっていきました。

この記事を通じて、コンサルタントの採用に携わっている方々に、採用成功に繋がるヒントをお届けできていれば嬉しいです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

また、私の所属するダイレクトソーシング社は、コンサルティング業界でのスカウトを多く実施する採用支援の専門企業です。

以下のURLから弊社のセールスメンバーのカレンダーを予約できますので、コンサルタントの採用を行う上で課題を感じている方はお気軽に相談会にご参加ください。

ダイレクトソーシング社の相談会予約URLはこちら

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