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【小説】街風

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創作小説。 一つの街を舞台に縁ある人達が紡ぐ物語。
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#掌小説

街風 episode.20.1 〜真夜中の来訪者〜

 「もー、ノリさん。最近なんかおかしいですよ。」  また今日もケンジはぐちぐちと文句を言…

けーすけ
3年前
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街風 episode.14 〜オトコのヒミツ、オンナのヒミツ〜

 「昨日はありがとうございました!」  マナミは、ダイスケの顔を見るなり昨日のお散歩デー…

けーすけ
3年前
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街風 episode 13.3 〜はじめの一歩〜

 ここ最近はマナミさんの元気が無い。いや、元気が無いというのは嘘になるか。いつも常に明る…

けーすけ
3年前
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街風 episode 13.2 〜お散歩日和〜

ここ最近なかなか元気が出ない。理由は分かっている、ダイスケさんとの事だ。ケンカをしたとか…

けーすけ
3年前
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街風 episode13 〜職業 「神様」 〜

 この街に来てからどのくらいが経っただろうか。もう100年近くは過ぎているはずだと思う。 …

けーすけ
3年前
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街風 episode.12 〜僕は猫である〜

 「今日もいい天気ね。ねこちゃん。」  境内のお気に入りのスペースに寝転がっていると、い…

けーすけ
3年前

街風 episode.11.1 〜並んだグラス〜

 年季の入ったドアを開けて入ったお客さんは意外な2人だった。つい先日に仲良しのダイ坊を連れてきたと思ったら、今日はショウコちゃんを連れてくるとは。カズのやつも隅に置けないやつだな。しかも、驚いたことに2人で仲良く手を繋いで入ってきた。それを見たらついつい口元が緩んでしまった。   「「こんばんはー。」」  2人の声が重なった。ああ、この感じも久しぶりだな。職業柄なのかお客さんを忘れることは殆どない。いや、厳密に言うと毎回思い出すことができると言ったほうが正しいか。その時の

街風 episode.10.2 〜ゴキゲンな女神〜

 「ただいま休憩から戻りましたー!」  マナミさんは元気よく休憩から戻ってきた。今日の夜…

けーすけ
4年前
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街風 episode.9.3 〜女神と太陽〜

 「久しぶりなのにごめんね!」  扉の外からいつもの声がする。ランチのピークが過ぎてノリ…

けーすけ
4年前
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街風 episode.9 ~黄昏の海~

 ユミが、この場所を気に入るとは思わなかった。ユミがワタルに失恋してから、俺はここにユミ…

けーすけ
4年前
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街風 episode.8 〜美味しさと優しさと〜

 「ノリさんは、どうしてこのお店を開こうと思ったんですか?」  ケンジが聞いてきた。ラン…

けーすけ
4年前
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街風 episode.7.1 〜ゴキゲンナナメの女神〜

 「ケンジくーん!聞いてよー!」  ”土曜日の女神”は不機嫌な顔をしながら、僕に声を掛け…

けーすけ
4年前
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街風 episode.7 〜帰ってきた男〜

 「”あの日”から、もう2年か。」  久しぶりに地元に帰ってくると、街は以前と変わらない…

けーすけ
4年前
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街風 episode.6 〜初恋の終わり〜

 「おはよー。」  今日もカオリは私よりも早く登校していた。そして、二日連続でワタルもこの時間に登校していた。珍しいことが二日連続で起こるなんて...。  「僕たち付き合うことになりました。」  ワタルが恥ずかしそうに言うと、隣にいたカオリも照れながら私を見てきた。私の大好きな幼馴染と私の親友がこうして結ばれるとは、何とも嬉しいことなんだろうか。  「おめでとう!」  私はそう言うと、2人の昨日の出来事を教えてもらった。2人は照れ臭そうに私に全部を話してくれた。聞け