マガジンのカバー画像

【小説】街風

49
創作小説。 一つの街を舞台に縁ある人達が紡ぐ物語。
運営しているクリエイター

#恋愛

街風 episode.27 〜ネガイ カナエ タマヘ Part.Ⅰ カミノミゾシル〜

 「おや、今日は朝帰りなの?」  神様はゆっくりと眠そうな顔をしながらフラフラと歩いてき…

けーすけ
2年前
3

街風 episode.22 〜WALKING UNDER THE MOON〜

 「あー、お腹いっぱい!」  ケンジ先輩は膨らんだお腹をポンポンと叩きながら、満足そうな…

けーすけ
3年前
5

街風 episode.21 〜RUN TO YOU〜

 ありがとう、ありがとう。  そう何度も心の中で叫びながら、涙を堪えて必死に駅に向かって…

けーすけ
3年前
6

街風 episode.17 〜好きの気持ち〜

 「あー、今日は飲みすぎたなー。」  ケンジ先輩は少し千鳥足でふらふらと歩いている。いつ…

けーすけ
3年前
5

街風 episode.11.1 〜並んだグラス〜

 年季の入ったドアを開けて入ったお客さんは意外な2人だった。つい先日に仲良しのダイ坊を連…

けーすけ
4年前
7

街風 episode.6 〜初恋の終わり〜

 「おはよー。」  今日もカオリは私よりも早く登校していた。そして、二日連続でワタルもこ…

けーすけ
4年前
4

街風 episode.4 〜亜麻色髪と夕暮れと〜

 「おーい!ワタルー!一緒に帰ろうぜー。」  よし、今日はこの辺で切り上げて帰るか。  「分かったー!ちょっと待っててー。」  今日もクラスメイトのカオリさんは放課後の教室で読書をしている。亜麻色の長い髪が、教室に差し込む日差しに照らされてゆらゆらと煌めいている。僕は、思わず見惚れてしまいそうになったが、はっと我に帰ってカオリさんに声を掛けた。  「カオリさんももう帰る?」  まだカオリさんが帰らないことを僕は知っている。それでも少しでもカオリさんと話したくて、いつ