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理系男児に10年間読み聞かせを続けたら中学で国語が得意になる?②

実験対象(息子)詳細、絵本や本の選び方、語彙へのこだわり

【理系頭の息子 数字・友達・運動大好き 文字嫌い】

息子は、小さい時から文字には興味をしめさず、数字やパズル、恐竜、宇宙、乗り物が大好き。

絵本を読み始めても、私のそばに来て絵や物語を楽しむわけではなく、離れたところでおもちゃで遊んでいる。絵本好きだった娘と全然違って、最初は戸惑いました。

聞いているのかな?と、途中で読むのを止めてみると、顔を上げて私を見る。聞いているのか、、、と思いつつ、幼児の頃は読みごたえのない読み聞かせを毎日続けました。

文字が苦手な代わりに、数字に関しては敏感で、100を数える練習をしていた娘に「10が10個あると100だよ」と教え、掛け算は小2の娘が使ったドラえもん九九の歌で、4歳の時にいっしょに覚えてしまいました。

でも彼は文章を読むのが大の苦手。学校では嫌々ながらも読めているようでしたが、本嫌いになって欲しくなかったので、家で読書の強制はせず、息子が自ら本を手に取って読み始めるまで待ち続け、5年生になってやっと訪れました(;_;)(読み聞かせは6年生まで)

彼は、自閉症気味?と思われるかもしれませんが、人見知りせず誰とでもすぐに仲良くなる子供でした。家で家族といるより、友達らと遊ぶ方が好き。仕事が終わって学童に迎えに行くと「早すぎる!」と怒ることも。外遊びが大好きな活発な男児です。

【絵本や本の選び方 2年先を考える 本嫌いにしない】

どのような本を選んで読んでいたのか、思い返してみました。

毎日読むのでたくさんの(絵)本が必要になります。日本にいる時は、図書館で、アメリカでは週に1日の日本語補習校の本棚(ロッカー2つ分)から、あとはアマゾンで日本から取り寄せました。

幼い頃は、(子どもが選んできた)好きな本+親が聞いてほしい本 の組み合わせでした。子どもも選ぶので、毎日同じ本が続くこともあり、上の子と下の子合わせて100回以上読んだ本もあります。

小学生になると語彙(単語と知識)を増やさなければならないので、親(私)が選んだ本になりました。自分で読むには難しいけど、内容が面白くて聞き入ってしまう本を選んで読み聞かせをしました。

読み聞かせ時に、本への集中がなくなる時は、面白くない本と判断して、途中で止めました。娘らはファンタジー、冒険もの、息子は事件、冒険、サイエンスフィクションが多かったかな。

「分からない言葉は、いつでも聞いて良いよ」と伝えて、質問があると言葉の説明や、使い方を教えつつ、本を読み進め、語彙を増やしていったのです。

本の目安は、2学年上の子供が読む本。幼児(年長さん)なら1~2年生、2年生なら4年生のお子さんが読む本を読む。親が読み聞かせることによって語彙が増えていると、自分の学年の本を、自分で読むのが苦痛ではなくなるようです(娘の場合)。

平日はアメリカの公立小学校に通っていて、子供達の日本語が伸びない危機感が強かったので、6年生まで続いたのかもしれません。最後の方は、読み聞かせ効果の真の結果が知りたくて、研究者としての意地もあったかも。

【語彙(知識や概念)が増える=思考が深くなる=自分の考えを持つ】

人は言葉や知識がなければ、深く考えられません。大人も、知識が少なすぎると、自分の頭で考えて何かを決めるのが難しくなります。

たとえば、今病院で

「あなたは、胆嚢に結石があります。腹腔鏡で摘出しませんか」

とだけ言われても、その場で答えは出せれないでしょう。まず、言葉の意味が分かり、その言葉の周囲の知識が無ければ、頭が真っ白になり考えられないし、決定もできません。

分からない時は、知識をつけてから自分で決めるか、考えることをあきらめ「お医者さん(他人)にお任せ」という選択をします。

言葉と思考の深さ、考える力は密接に結びついているのです。

【バイリンガルより セミリンガルの恐怖】

語彙力にこだわったのは、セミリンガルの問題もあったからです。セミリンガルはバイリンガル教育における問題で、実際にアメリカに行った時に、現地の日本人のお子さんと接して痛感した問題でした。

(続く)


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