存在しているのに見えないもの。「内藤礼 うつしあう創造」展
7月のある日、金沢21世紀美術館で開催中の内藤礼さんの個展へ。
コロナの影響か、金沢の観光地はどこも閑散としていたのに、美術館だけはやけに賑わっていました。
展示室には内藤礼さんらしく、糸やガラス、木製の人形、ごく小さな鏡などを用いた作品があちらこちらに。
あきらかに目に見えるものももちろん面白いのだけれど、存在していることはあきらかなのに見えないもの、見えにくいものたちに、ことごとくハッとさせられる。
うんと近寄らないと見えないもの。
風や光がそこになければ、うっかり見落としてしまうかもしれないもの。
どんなに身体を乗り出して首を伸ばしても見えない場所に、あえて置かれているもの。
展覧会=「見る」もの、「見せる」もの、というのは思い込みにすぎないのだな。
などと巡らせながら、よい時間を過ごしました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?