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統合失調症青春狂騒回想録発症後2度目の入院編 11

 おやっさんが入院に至った経緯はTVのスピリチュアル特集の番組を観ていて、気がついたら、あらゆるところに自分がワープして、最終的に鉄格子に引っかかっているところ、病院へ連れてこられたのだという。足の指と爪の間の神経の集まっている痛いところに点滴の注射をされているところ、y先生が来て早く外してあげなさいといって外してもらったのだそうだ。
 ha〜ちゃんは吉本新喜劇の千原兄のお店に通うのが趣味で、mixiでシオンという名前で登録していたら、海老蔵の事件が起きて、混乱して入院してきたらしい。
 また、将棋が流行り出したのだが、nさんという女流棋士が強い、おやっさんは相変わらず15分で勝負がつく将棋、こんな感じで勝ったり負けたりしてたのだが、新しく入ってきたゲームで将棋を覚え、独特の、歩を全部前に出してくる将棋をやる人が一番強くなってしまった。
 ha〜ちゃんが、おやっさんは松ちゃんとタケシを足して二で割ったような人ですね。と言っていた。
 昔ボクシングをやっていたおやっさんと同い年のアホの坂田に似てる人と小さい地域の政治を勉強してる年配の人とウォーキング中、聖者の行進を歌ったり、アル中のトラックの運転手が、脱ぐなは脱げという意味なんだと教えられて、最初意味が分からなかったが、脱ぐ、な!?という意味だということがわかったり、なんだかんだ後半は楽しい入院生活だった。
 僕の親父が見舞いに来たとき、おやっさんとアホの坂田に似てる人はダンデーだねぇと言っていたが、担当のt医師はsxmoooさんのお父さんもちょっと、と言っていた。
 おやっさんが退院する際、僕が18歳のとき建築のバイトで買ったジャンポールゴルチエのゼブラ柄にマリリンモンローの絵柄が載ったネクタイをプレゼントした。
 TVでは司忍が出所してる映像が流れたが、おやっさんそっくりの顔をしていた。

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