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堀場製作所の社是「おもしろ、おかしく」”Joy and fun”

おもしろ、おかしく

少し前に堀場製作所を見学させて頂く機会があった。

綺麗な建物に、オリジナルの分析機器が所狭しと並べられており、圧巻の技術力だ。

はやぶさ2が持って帰ってきた小惑星イトカワの石を分析したのもうなづける。ちなみにその石を分析した部屋は施錠管理が大変だったそうだ。

印象に残ったのが、技術者の方たちが自分達の技術を本当に楽しそうに話す雰囲気だ。いやいややってたらとても出せない空気感。大学の研究室をそのまま大きくしたようで、とても好印象だった。

そして、色んなところに書いてあるのが社是であった。

「おもしろ、おかしく」

英語では「Joy and fun」

この社是を体現したような社風なのだろうなと感じた。

大企業の1番のメッセージを自分が決める時を想像してみた。んー、多分当たり障りのないつまらない社是になってしまうんだろうなーと思う。

ちょっと捻って社員から総すかん喰らうのも嫌だし。

そういう意味では堀場の社是は社員にもよく受け入れられているそうだ。

「イヤならやめろ!」の真意

社員の方と話していてもう一つ面白いと思ったことがある。

技術開発してて、どうしようもなくうまくいかず、やめたくなることは多い。そういう時に損切りして別のテーマを始めるのはよくあることである。

創業者の著書にも「イヤならやめろ!」と書いてある

しかし、実際は堀場ではやめたくなってもなかなかやめさせてくれないそうだ。

実際には「イヤならやめろ」の前に、「イヤになるくらいやったんか?」がつくのだという。

それくらいやって得られた技術こそが圧倒的な価値につながるのだ。

投資対効果とかばっかり考えてるマネージャー達に聞かせてやりたい。じっくり腰を据えて研究することこそ、長期的な価値を生み出すのだ。もちろん多くは失敗に終わるだろうが、その中の一つで次の時代を切り拓くかもしれない。

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