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『この人が言うことは正しい』という怠慢

 おはようございます、Dr FJです。
今日は人の意見をどう聞くかについて私が感じていることを書きたいと思います。

 我々が住む社会にはいろんな人がいて、そしてそれぞれが大なり小なり自分の意見を持っています。その中にはSNSでその意見を発信する人もいれば、自分の周りの友人にだけ本音を打ち明けるような人もいますし、飲み会でくだを巻く人もいれば仕事での会議の場でそれを発現する人もいます。

 そんな"意見"というやつですが、当然その中には質が良い悪い、深い浅い、正しい間違っているというものがあります。たくさんの意見がある中でどの意見に耳を傾けるべきなのか。我々は本来であれば一つ一つの意見自体をそれぞれ判断し、どれを採用するのか考えることが求められています。

 …が、実際にはそんなことはしませんね。実は私たちは結構な場合、『この人が言うことなら信じられる』という、非常に総合的な、というか大雑把な判断をしていることが多いです。

 世の中には『その人の意見であれば信じられる』という、ご意見番のような人たちがいます。以前は古舘伊知郎や久米宏報道番組のキャスターなんかがそんな感じでしたが、ちょっと前からは親しみやすさと話の面白さ、そして自分を一般庶民の代理のポジションにおいて話ができる芸人さんなんかがその役をやっていますね。報道番組のコメンテーターや司会なんかに芸人さんがいるのを見ると、私なんかは『その道の素人のコメントを聞いて何か意味があるのだろうか?』と思ってしまいますが、それでも起用されているのを見ると、結局視聴者は正しいよりも面白い、聞きやすいコメントを求めているということなのだなと思います。

 そして、ちょっと残念なのは、こういう『聞きやすい話をしてくれる人』が言うことをその正誤をしっかり確認せず『正しいこと』として簡単に受け入れてしまうことが発生するということです。Twitterやインスタ、YouTubeなどで多くのフォロワー数を抱えるインフルエンサーと呼ばれる人たちがいますが、彼らが勧める商品や投資手法を『あの人が勧めるから』ということで買うなんてことが起こりがちです。いわゆるSNSマーケティングってやつですね。私は他の業界のことはよくわかりませんが、医療関係、健康グッズなどに関してはまぁヒドイです。何万人もいる自分のフォロワーによくこんなもん売りつけるなというものを平気で紹介していますし、言ってることも間違ってる。コロナ禍でみんなが医療関係の話をするようになってからは、その話の内容でずいぶん色んな人を評価できるようになりました(笑)。

 話を戻すと、結局たとえこの人は凄いなーと思うような人であっても、その人の専門分野以外の話はきちんと疑ってかかる必要があるということなのです。『この人がそう言うなら間違いない』はただの判断することをサボる怠慢。どんなに信頼している人であっても結局最後は自分の頭で考えることが重要ですね。


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