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良ゲーが多すぎて、苦渋の決断だった審査の裏話

DREAMSCAPE運営の竹内です。

DREAMSCAPEの審査会を終えたばっかりなのですが、大変嬉しいことに40タイトルほどの申し込みをいただけました。

これだけ数々の素晴らしいゲームにエントリーいただけると思ってもいなかったので、運営陣は大興奮でした!

ゲーム作品を募集開始する前にあった不安

募集を開始した当初は審査会でこんなにたくさんのゲームが並ぶことを想像もしておらず、むしろ次のような不安を持っていました。

  • そもそもDREAMSCAPEにゲームを申し込んでくれるのだろうか

  • 2次審査分の6タイトルすら集まらないのではないのだろうか

  • 注目されているようなインディーゲームは将来的に参加してくれたらいいかな、、、(弱気)

  • イベント企画はゲームクリエイターにとって、本当に魅力があるのだろうか

最初は参加ゲームが集まらないことで、イベントの開催すらできないのではないかと、、、

ゲームが集まらなかったら、どうやって各ステークホルダーに説明すれば良いのか、みたいなところまで想像が膨らんでいました。。

イベントへ応募してもらうために取り組んだ施策

不安があったこそ何がなんでもイベントを知ってもらう、魅力を伝えるといった認知拡大と企画のブラッシュアップに全力を注ぎました。

具体的には次のような施策を取り入れました。

  • noteやX、公式サイトでの情報発信

  • ゲームクリエイターの方へ悩みやニーズをインタビュー

  • 応募いただいた全てのタイトルにとって、メリットのあるイベントの実現

1.noteやX、公式サイトでの情報発信

そもそもDREAMSCAPEというイベントや私たちのことが不透明なのに、参加してもらえるはずがないと思ったので、noteの週1回更新や公式サイトでイベントの新着情報を発信していきました。

実際にnoteやXを見て募集していただいた作品もあり、かなり効果的だったと思います。

2.ゲームクリエイターの方へ悩みやニーズをインタビュー

DREAMSCAPEはゲームクリエイター支援をコンセプトに置いているのに、クリエイターの方のニーズや悩みを解決できるイベントになっていないのではないかと。

そこでゲームクリエイターの方一人一人にお時間をいただき、ヒアリングをさせてもらうことで企画内容をブラッシュアップしていきました。

※ご協力いただいたゲームクリエイターの方々、本当にありがとうございました!

3.応募いただいた全てのタイトルを当日会場で展示

ご応募いただいたクリエイターの方にとって少しでも良い発表の機会やきっかけになって欲しかったという思いもあり、運営側でPCを用意して申し込んでいただいたタイトルに関しては全て展示を行うことにしました。

(大きな赤字を覚悟して、、)

その他にも色々ありますが、こういった活動が少しでもDREAMSCAPEを知ってもらえる、応募していただけるきっかけにつながったのかなと思っています。

審査会は苦渋の決断

審査を行う際には、運営全員がご応募いただいたすべてのタイトルをプレイさせていただきました。

カジュアルゲームから3D、ノベルゲーム、RPGなど様々なジャンルのゲームにご応募いただきましたが、どのゲームもクオリティが高く、本当に苦渋の決断でした、、。

2次審査に進むことができなかった作品も本当に素晴らしいゲームばかりで、私個人として夢中になってプレイしていました。

特に私(竹内)は、下記4タイトルはすごくゲームシステムやデザイン、ストーリーが好みだったのと、技術やアイデアに対するこだわりを感じたので、2次審査で見れないのが悔しい気持ちでいっぱいです、、、、。

暗示

短編ホラーゲームですが、まず驚いたのは3Dのクオリティの高さ。キャプチャだけでゾワっとするリアリティです。

階段をただ降り続けるという着眼点が面白く、シンプルながらもこういったアプローチのゲームはすごく新鮮でした。

またゲーム内容ではないですが、画面の縦横比がスマートフォンに近い比率で設定されており、没入感を高める役割を果たしています。それが結果的に配信者にとって都合の良い比率になっているのも面白いです。(左右の黒帯にコメントなどを置ける)
SNS上でバズってヒカキンさんなども取り上げており、配信映えするホラゲーの成功例でしょう。

ゲームダウンロードページ:https://store.steampowered.com/app/2759770/_/?l=japanese
クリエイターSNS:https://twitter.com/Bunbukuzu
クリエイターYoutube:https://www.youtube.com/@bunbukuzu

30分RPG 無限勇者VSいきなり魔王

魔王に倒されるたびに戦闘データを蓄積して、強くなっていく仕組みが独創的でした。

負けるたびに魔王のテキストが段々疲弊していくもクスッとできて面白いですね。斬新なアイデアとゲームシステムがユニークな体験を生み出している素晴らしい作品でした。

ゲームダウンロードページ:https://apps.apple.com/jp/app/30%E5%88%86rpg-%E7%84%A1%E9%99%90%E5%8B%87%E8%80%85vs%E3%81%84%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%82%8A%E9%AD%94%E7%8E%8B-%E6%88%90%E9%95%B7%E3%83%90%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0/id6476449380

クリエイターSNS:https://twitter.com/usk_saka

シュレディンガーのキャットタワー

視点を操作することで、オブジェクトを消えたり出現したりするゲームシステムと高いデザイン性が素晴らしかったです。

ミニゲーム的な感覚でプレーできてかつ、悩んでいた部分の視点を変えて解けた時の達成感がめちゃくちゃあるので、ぜひプレーしてみてください!

ゲームダウンロードページ:https://booth.pm/ja/items/5517343
クリエイターSNS:https://twitter.com/samirin33

プリコラージュ -IDOLIZED-

SNSの投稿やブラウザから手がかりを探し出し、失踪したアイドルを探すというコンセプトに惹かれました。現代社会だからこそ生まれる怖さや情報の痕跡を上手く扱っていて、秘密の投稿の中身を見てしまった時のゾワゾワ感はクセになります。

ゲームダウンロードページ:https://store.steampowered.com/app/2510890/_IDOLIZED/?l=japanese
クリエイターSNS:https://twitter.com/HIJIKI06


こんばんは。
割り込んですみません、事務局の中田です。今回はせっかく密度の濃い審査会についてのお話なので、僕も便乗して振り返りや正直な気持ちを書かせていただくことにしました。暇な方はお付き合いください。
(ホントにどうでもいい話ですが、今回のタイトルがなんだかラノベっぽかったので、そんな感じのサムネにしてみました)

審査時間がタイト!

今回は40タイトルの応募あったので、1タイトルあたり最低30分のプレイだとしても1200分=20時間審査にかかる計算でした。

元々、「こんなどこの馬の骨かも分からないイベントにゲーム集まらないよね・・・」と完全に弱気&引け腰だったので、審査日は1日しか設けていなかったんです。

締切後に蓋を開けてみると、とても1日では結果が出せない量に・・・(めちゃくちゃ嬉しいことですけどね)

結局、審査日を1日だけ延長させていただくという対応を取らせていただきました。

とはいえ、試算していたのは”最低”プレイ時間です。noteの表題の通り、面白いゲームが多くて、ガッツリ3時間程プレイしてしまった時は焦りました。

そういった誤算もありつつ、限られた時間の中でゲームの魅力をきちんと掬い上げられるように、1つ1つ慎重にプレイさせていただきました!

クリエイターの人に嫌われるんじゃないか・・・?

実はこれも結構ビビってました。というか今もビビってます。

僕も一応クリエイティブ業界の末席に身を置くものとして、コンペの精神的負担や落ちた時の気持ちは多少は理解できるつもりです。

審査の公平性とか厳正さに関わらず、落ちたりすると「この野郎・・・!」「こんなコンテスト嫌いだ・・・」って思ったりするものじゃないですか。ましてや我々はぽっと出のイベントですから、落とされたりした日には腹立たしさもひとしおでしょう。

審査する側に立って初めて分かりましたが、決断を下す方もかなり苦しいです。断じてバサバサと機械的に仕分けられるものではなく、「今回の基準だと引っかからないけど、すごくいいゲームなんだよな」って思う作品はホントに多かったです。どうしても結果だけでは伝わり切らないコンテクストがあるので、気持ちの伝え方であったり接し方といったところから誠意や敬意をクリエイター様に伝える他ないのかな、と感じる今日この頃です。
(とはいえ、コンテストをオーガナイズする以上、嫌われたり恨まれるのは仕方ないことかもしれないですね)

最後に「2次審査には進まなかったものの、心に残った作品」をご紹介しておきます。(記事長くなってしまったので、2つだけ / 他にも紹介したいのあるので、それはまたの機会に!)

はぐるま物語

深く世界観が作り込まれたビジュアルノベルで、何よりキャラクターが個性的&魅力的!(ジーナとエシーナの掛け合いが可愛らしい)

台詞回しのセンスも良くて、程よく散りばめられたユーモアやジョークが楽しかったです(AI画像生成の話とか・・・)
こんなこと言うと失礼にあたるかもしれませんが、文章だけでも成り立ってしまうくらい、丁寧にテキストが綴られています。

TIPSが豊富で、KITTYPOOLさんの作品愛も感じますね。審査中はゆっくり読めなかったので、週末じっくり読みたいと思います。

余談ですが、アップルバムラッシュって声に出して読みたくなりますよね。(登場キャラの話)

SNS : https://x.com/Kittypool7
Steam : https://store.steampowered.com/app/2793220/_/

シュレディンガーのキャットタワー

私事にはなりますが、大学時代に錯視について研究していた過去があり、このゲームを見た時は「やられたッ」と膝を打ちました。錯視系を扱ったゲームは元々好きなのですが、「見えないものは消えた物として扱われる」というアイデアは新しいのでは!楽曲や全体的なムード含め、なんだかリラックスした感じでゲームに臨めるのも素敵です。頭使う系ってどうしても力入っちゃいますからね。

ゲームダウンロードページ:https://booth.pm/ja/items/5517343
クリエイターSNS:https://twitter.com/samirin33


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
イベントは、ぜひ展示作品のゲーム&審査会を楽しんでいってください!!

Peatixも公開していますので、よければ勢いでチケット取っちゃってください。無料ですよ。↓
https://dreamscape-indiegame.peatix.com/


執筆者

竹内 甚八 / CEO
https://x.com/onimental_1111

中田 隼斗 / CDO
https://x.com/hayato_nakada

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