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FLEX Park 2024 ワークショップ1日目!

 前回の記事でFLEX Park2024の紹介をしましたが、今回以降の記事でいよいよFLEX Park 2024の中身であるワークショップの報告をしていきます!


はじめに

 今回のワークショップは8月17日(土)、18日(日)の2日間で、豊田市博物館にて行いました。実はこのイベントと並行して、豊田市さんとの共催イベントである空飛ぶクルマのVRシミュレーター体験会を行なっており、同じ会場で2つを同時開催しました。

今年4月にオープンしたばかりの豊田市博物館

 また、ワークショップの開催に際して、参加する高校生からは事前に課題を提出してもらいました。その課題とは、空飛ぶクルマを使うユーザーを仮決めし、その人がどのような目的で使い、どのようなプロセスで離発着ポートまで来るかを考えてもらうというもので、まずは自力で取り組んでもらいました。

ワークショップ開始!

 いよいよワークショップ本番!朝10時に博物館の入り口に集まった高校生達は、少しソワソワしながらも、Dream Onのメンバーに迎えられて会場のテーブルに着きます。

緊張した面持ちで会場に入場

 博物館の展示室という場所、初めて会う人達といった慣れない環境ゆえ、最初は少し皆さん緊張顔。これから何が始まるんだろうか、自分に出来ることなのだろうかといった不安が透けて見えるようです。そこでワークショップの最初は、皆さんが安心感を持てるよう、チーム内で自己紹介をしたり、LEGO®️を使ったアイスブレイクを行いました。

LEGO®️を使ったアイスブレイク

 アイスブレイクで作るもののお題は「ひみつ道具」。LEGO®️を手に取りながら、各人思い思いのものを作っていきます。そして作ったものに名前をつけてチーム内で共有するのですが、既に手を動かしたことで身体が温まっており、皆さん臆することなく話していました。

空飛ぶクルマに関するインプット

 アイスブレイクで和んだ後は、参加者の高校生達は空飛ぶクルマや離発着ポートの基礎知識について学びます。ここで登壇したのは、Dream On代表の中村。彼はDream Onの前身団体であるCARTIVATOR時代において、空飛ぶクルマの開発をリードしてきた張本人であり、現在は慶應大学で特任助教として空飛ぶクルマの研究も行っている専門家でもあります。専門的な内容を高校生にも分かるよう話してもらいました。

空飛ぶクルマに関するインプットセッション

 動画も交えたイメージのしやすい説明でしたが、それでもまだ世の中にないものについて理解することは、容易ではありません。そこで続いては、Dream Onが開発してきた空飛ぶクルマのVRシミュレーターを使い、自分ごととして体感出来るセッションを設けました。

空飛ぶクルマのVRシミュレーター

 このVRシミュレーターはこれまでに日本全国を飛び回り、5000人以上に体験してもらってきたもので、体験してもらった方からは毎回「すごい!」「飛ぶってこういうことか!」という驚きや感動の声をいただいています。
 今回高校生達にも体験してもらいましたが、「これだけでも来た甲斐があった」という感想があるほどでした。この体験により、本当に飛ぶことは出来なくても、空を飛ぶとはどういうことかを身体で理解してもらいました。

誰がどんな目的でどういうプロセスで使うのかを考える


 続いては、ユーザーがどういう目的と流れで空飛ぶクルマを使うのかについて、チーム内で案をまとめてもらうセッションです。事前課題の内容を基に近い内容でチーム分けをしていたので、大きく意見が分かれるということはありませんでした。ただ、それでも互いに異なる部分に対し、どのようにすり合わせていくのか、チーム毎に議論をしながらまとめてもらいました。

誰がどういう目的と流れで空飛ぶクルマを使うのかの議論

 チーム内で案が固まったら、カタチにしていくための前準備として、離発着ポートのスケッチと、利用シーンの絵コンテを描いてもらいます。普段あまり実施することのないこの部分は、運営側としても難しいところと考えており、まずはやり方の例を示したり、絵コンテのフォーマットを作って、手を動かしやすくするための工夫を入れました。結果として、最初は少し戸惑う様子が見られたものの、比較的スムースに手が動き、各チームとも無事にスケッチと絵コンテを用意することが出来ました。

離発着ポートのスケッチ

いよいよ簡易模型の制作へ!

 そして初日の最後30分を使い、いよいよ簡易模型の制作に入ります!待ってましたとばかりにLEGO®️が入った箱に手を突っ込んだり、その箱を傾けてジャーっと一気に机に出すチームも。直前のセッションでスケッチが出来ているため、何を作るのかを考え始めるのではなく、どうやって作ろうかという思考でどんどんと手が動いていきます。

LEGO®️を触り始める参加者達

 ここで周りから見ていた我々がすごく驚いたことがありました。それまでの議論の過程でもポストイットを使ったり、スケッチを描くなどと手を動かしていたのですが、LEGO®️を触り始めた瞬間、一気に勢いが増したのです。現場の空気を言葉で伝えるのは難しいのですが、明らかな変化が起きた瞬間でした。
 そして、初日の制作時間を30分だけにしたのもミソで、1日目に少し手をかけておいて翌日を迎えることで、その間にああしようこうしようと思考を熟成させることを狙いました。結果、このモヤモヤする感じのままのエネルギーが次の日に持ち越されており、新たなアイデアも湧いてきていたようでした。

 こうして初日のワークショップは終了。簡易模型を作り始めた熱気に包まれたまま、高校生達は会場を後にしました。2日目の様子は次の記事にてお伝えします!

2日目に持ち越された簡易模型の原型