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FLEX Park 2024 ワークショップ2日目!

 前回の記事ではワークショップ1日目の様子をお伝えしましたが、今回は最終日となる2日目の様子をお伝えします!


協力企業のご紹介

 2日目の内容に入る前に、今回ご協力をいただいている2社の企業のご紹介を簡単にしたいと思います。

株式会社ムラヤマ

 展示会やイベントなどの空間デザインをお得意とされている企業様です。Dream Onとは、2021年に東京・虎ノ門にオープンしたFLEX Park Tokyo(未来の生活を体験出来るショールーム)のデザインから関わっていただき、その後のFLEX Park Aichiや各種イベントの空間デザインなど、様々なところでご支援をいただいています。今回も、離発着ポートという空間をどうデザインするかという観点でのご助言、そして11月のイベントで優勝チームの模型を展示する際の空間デザインにも関わっていただく予定です。

株式会社フォルム

 家電製品や情報機器などの小型モックアップ制作をお得意とされている企業様です。Dream Onとは、グループ会社の株式会社日南様と2022年からお付き合いがあり、過去に実施した空飛ぶクルマのユースケースを考えて競うコンテストにおいて、優勝チームの機体のCG化とコンセプトムービー制作でご協力をいただきました。今回は、ワークショップの中で簡易模型の制作に使用する廃材をご提供いただき、さらには優勝チームの模型制作にもご協力いただく予定です。

お手本作品のレビュー

 2日目の最初は、いきなり翌日の続きから始めるのではなく、Dream Onで作ったお手本作品のレビューを行うところから開始しました。ここにも色々な意図が詰まっていますが、主たるところとしては審査のポイントを理解してもらうことにあります。

お手本作品のレビュー中

 今回の審査基準は「アイデアの独創性とその説得力の強さ 」としており、着眼点としては利便性や安全性、実現可能性など多岐に渡るものが考えられます。他人が作った作品に対し「ここが良い」「ここはもっとこうした方が良い」を言語化してもらうことで、ある一面からの良さだけではなく、多角的な視点を持ってもらうことを狙いました。このセッションを経たことで、その後の制作過程において、実際に様々な視点が入ってきたことを感じることが出来ました。

作品づくり→コメントの反復

 その後はいよいよLEGO®️と廃材を使って、簡易模型を仕上げていきます。前日からのエネルギーが集中した場は熱気に溢れ、手元の部品を見ながら、ああでもないこうでもないと議論をしたり、部品を組み替えてみたりと、様々な試行錯誤をしていっていました。

簡易模型を夢中で作る参加者達

 そんな中、今回は一目散に作り続けるのではなく、途中にレビューのセッションを挟むことにしました。意図としては、一旦作り始めると没頭してしまって客観的な視点が持てなくなることがあるため、しっかりと立ち戻れるようにするためのものです。チーム内や協力企業の方からコメントをしてもらうことで、定期的に客観視をしながらブラッシュアップしてもらうようにしました。
 そして途中、お昼ご飯や小休憩を挟みながらも、高校生達は夕方の発表に向けてどんどんと作品を仕上げていくのでした。

廃材の活用

 ここで一つ紹介したいのが廃材の存在です。フォルム様によるご提供で、普段モックアップを制作する中で出てきた端材や、塗装剤の固まったものなどです。普通であれば廃棄してしまうところを、フォルム様の社内で何かに使えないかという検討をされていたそうです。そんな折、Dream Onとの会話の中から、今回のワークショップにピッタリではということで、活用させていただくことにしました。

フォルム様からご提供いただいた廃材の数々

 この廃材に対面した高校生達は、最初「これは何に使えるんだろう?」という懐疑的な目で見ている様子でした。ただ、LEGO®️を使って徐々に模型を組み立てていくにつれて、あることに気が付きます。「LEGO®️だけだと表現が難しいところがあるぞ」と。そうなんです、例えば高さを出そうとしたり、曲面を再現したりしようとすると、小さいブロックであるLEGO®️だけでは表現が難しかったり、作るのにかなり時間がかかってしまうのです。
 そう気づいた高校生達は、床に並べられた廃材置き場に足を運ぶ機会が増えるようになり、色々と手に取ってみては「これは〇〇に使えるんじゃない?」「こうしたら〇〇に見えるよね」といった会話をし出しました。

廃材を手に取りながら、活用方法を議論中

 そして、ああでもないこうでもないと活用方法を探っていくうちに、なんとも効果的に模型の中に組み込んでいく様子が見られるようになりました。
 さらには、「もっとこんな廃材ないかな」という話が出てきて、飲み物として用意していたペットボトルを使い始めたり、ワークショップ用備品の梱包に使われていた透明の袋などを活用し始めました。こうした動きは我々側も予想外で、ないものを補おうと自主的に色々と探索をしていたのが非常に印象的でした。

発表&審査へ!

 そうこうしているうちに、とうとう模型制作の終了時刻を迎え、最後の発表を迎えることになりました。なお、通常のワークショップやコンテストではスライドを作って発表することが多いですが、カタチにして発信することを大事にするFLEX Parkでは、模型を使って発表をしてもらいます。ストーリーとして説明してもらうことで、聞いている側もその世界観にのめりこんでいきます。さらに、ストーリーに沿った説明だけだと細かい工夫点が言及しにくいところがあるため、売りのポイントについても別で説明してもらいました。

チーム「ははけは」による発表
チーム「GT-R」による発表
チーム「あくてぃぶ」による発表

 そうして3チームそれぞれの発表を終え、Dream On、協力企業、そして参加者が投票を行い、最優秀賞、ムラヤマ賞、フォルム賞が決まります。次回の記事で、各賞の決定結果と、作品の内容について紹介したいと思います。お楽しみに!