プロ(業者)が作ったスタジオ(防音室)を解体してみた
スタジオリニューアルのため、自分たちでスタジオを解体してみました。
[1]結果
重たすぎて大変でしたwとにかく、壁・天井・床が異常に重い!!!女性の力では確実に解体不可能です。遮音性能を上げれば上げるほど重たくなるので、組み立てより解体の方が注意が必要かもしれません。
[2]このスタジオ(防音室)の遮音レベルは?
①遮音性能はDr-45
②浮床防振工法
①Dr等級とは遮音性能をあらわす指標で、簡単にいうと音を何dB遮音する(カットする)かということを表わします。
なので、例えばボーカルは大体90〜110dBくらいの音量が出るので、このスタジオで歌うと、外に聞こえる音は45dBを引いた45〜65dBくらいになるということになります。
45〜65dBは大体、TVの音や水洗トイレの流す音くらいの音量だそうで、普通のマンションだったら、他の部屋に迷惑にならない音量ということになります。
②浮床防振工法とは、簡単に言うと階下への振動音を減らす工法の事。
スタジオの床だけは壁や天井とは違い、マンションの床と接触してしまう場所。振動は接触していると伝わりやすいため、マンションだと下の階に響く可能性があるのです。なので、浮床防振にした方が、より防音効果を高められます。
[3]「壁・天井・床」の構造
防音室は石膏ボードや遮音シートなど何層にもなっており、絵にするとこんな感じ♪
❶壁❷天井❸床の構造を詳しく見ていきます。
❶壁
壁の断面図はこんな感じでした。
下の写真の数字を付けている白いのが⑦グラスウールです。
その下に見えているのが⑥石膏ボード。
次にガッツリ書いてありますが、黒いのが⑤遮音シート。遮音シートと言う名前だけ聞くと軽そうですが、実際持ってみると意外とずっしりきます。
❷天井
天井は重たすぎて大変で、写真を撮り忘れましたw
一枚一枚上からと下からと剥いで分解していきました。
下の写真では木枠で隠れてしまっているので構造がわからないと思います。
❸床
床を分解するまではこんな感じ。
何層にもなっていて、黒い防振ゴムも白い石膏ボードと石膏ボード間に見えると思います。
上の写真の防振ゴムの下にあるベニア板まで取った状態が下の写真です。
養生シートの上のグラスウール・遮音シート・石膏ボードがその上のベニア板から床に当たらない長さのビスで固定されていてビックリしました。
ちなみに防振ゴムは一枚のベニア板にこんな感じでついていました。
[4]まとめ
分解してみて分かった事は、基本は「壁・天井・床」共に同じであること。
グラスウールを遮音シートと石膏ボードで挟むのは基本みたいです。
ちなみにグラスウールは木枠の中に入れられていて、空気の層も兼ねているのかなと思いました。
複雑な構造ではないので、素人でも作れそうな気がしますが、かなり重労働なので慣れていないと痛い目を見るかもしれません。
沢山出た廃材ですが、まだ使えそうな廃材も沢山あるので、次はこの解体した廃材を使ってレコーディングブースを作ります。それも記事にしたいと思っているのでお楽しみに♪
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