段の高さが一段だけ違う危険な階段の修繕について、市にメールでお願いしてみました

　私の住んでいる市には、スマイルメールというシステムがあります。
　市民の要望を、市の各部署に届けるメールです。

　私は、地域に小さな困りごとがあると、ここから市役所の担当課にメールを送ることで善処していただいています。それほど急ぐ用事でなければ、優先順位を考えながら行政が動いてくださればいいことですので、よくこのシステムを利用するのです。

　もちろん匿名でも連絡できますが、お返事に具体性を持たせて個別にお返事いただくためには身元をはっきりさせて問い合わせる方がいいと思うので、いつも、住所・氏名・電話番号・メールアドレスを記入して問い合わせることにしています。

　先日、近所の傾斜地に付けられた長い階段についてお願いをしてみた件がその後どうなったかを綴っていきたいと思います。

　まず、私から以下のメールを送りました。

タイトル：直していただいた階段の高さが違う件について

内容：いつもありがとうございます。
◯◯◯西側から斜面を登っていく階段の一部がぐらついて危険な状態になっていたのを数年前に直してくださいました。

ところがこの段が、明らかに2〜3cmほど他の段と高さが違うので、お年寄りや障害者がつまずいてしまう危険な段になってしまいました。

当家には足元に気をつけながら階段の登り降りをする重度重複障害の娘がおりますが、彼女は我々が手を引いていてもこの段のところで一度止まるか躓きます。

せっかく直していただいて申し訳ないのですが、人間工学に基づき、またユニバーサルデザインの考え方や地域共生社会の実現という考え方に基づき、こちらの段の是正をご検討いただけないでしょうか。

手すりのない長い階段の一部でもありますのでこのままでは誰かが落ちてしまうのではないかといつもヒヤヒヤいたします。
よろしくお願い申し上げます。

　すると、３日ほどで市の道路保全課からお返事がありました。

---回答内容----------

平素は、◯◯市の道路行政にご理解とご協力をいただきありがとうございます。
お問い合わせのありました階段につきまして、ご指摘のとおり上下の段とくらべて2cm程度高さが違う状況を確認しました。
つきましては、高さを整えるための修繕を行いますので、ご理解とご協力をよろしくお願いします。
この度はご連絡をいただきありがとうございました。

　なんと丁寧なご回答！

　この３日の間に現場を見てくださってこの返事をくださっているわけですからとても迅速で、かつ、修繕もしてくださるということでとっても安心しました。

　とかく対応がゆっくりでしかも縦割りで【お役所仕事】と揶揄されがちな自治体の対応ですが、我が市のこのシステム、例え【善処】には少し時間がかかるとしても、こんなふうに大抵は数日中に担当課からのお返事がいただけます。

　実際は、市民にはよくわからない行政の仕組みもありますので、お門違いな依頼も沢山あると思うんです。

　ですが、できないことであっても、この件は市の判断では行えない、この件は担当課が違うのでそこからお返事します、など、大抵はとても丁寧な対応です。
　万一不遜で失礼な対応をされた時は、その旨を添えてもう一度お願いすれば今度は別の方が善処してくださったりします。（根気は必要です💦）

　行政の仕事というのは、『できること』と『できないこと』がとってもはっきりしている仕事です。その制限の中でどれだけ市民に満足してもらうか、市民サービスに繋げるかがテーマだと思うので、今回のように【出来ること】ばかりじゃなくて対応に困られるケースも多いと思います。NoをNoというだけで怒り出してしまう方もいることでしょう。

　それでも、とにかく丁寧に、何よりそこに生活している人たちの暮らしをしっかりイメージしながら気持ちに寄り添って、【聴く姿勢】で対応くださることで市民の満足度は格段に上がります。

　そのことに注力して一生懸命市民サービスを遂行してくださっている市役所職員の皆様には本当に頭が下がります。

　また、伝える私たちの側も、【イメージしていただきやすい伝え方】というのが非常に大切だと思うので、これからもわかっていただきやすい伝え方を模索していきたいと思います。

　結局は、人と人との温かな想いの伝え合いですよね。
　行政は決して敵ではありません。
　気持ちの良いやりとりを心掛け、自治体の皆様方ともしっかり手を取り合って地域共生社会の実現を目指していきたいと思います。