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幸福なマズメ:帯広・釧路旅行記

朗読作品に対する思いを綴った「別冊 夢想ハウス.にこにこ」に引き続き、旅行先について書くマガジンを始めるよ~。
「海藻とゆく」というタイトルは旅先で絶対に便秘になる繊細な私からの、海藻を食べながらいけばわりと健康に旅が続けられるよっていうちょっとしたアドバイスな✨

記念すべき第一話は、8月中旬に夫と旅をした道東のこと。
帯広→釧路→弟子屈→北見→網走と巡りとても1回で書ききれないため、今回は帯広・釧路エリアにしぼってみる。


帯広エリア

幸福駅

六花の森、六花亭アートヴィレッジを巡ったあと、市街地のほうへ車を走らせようとしていたら(意図的としか思えないルート案内で)カーナビが連れてきてくれたのがここ、幸福駅。
駅名の縁起の良さから人気の観光スポットのようで、幸福行きの切符を購入することもできる。もちろん私も記念に一枚。
いざ立ち寄ってみると、駅舎の見た目がまるで珍スポでヨダレでた。

展示された電車の中には入ることもできる
おや...?ようすが…。
「念」をかんじる…

駅舎が見えてからうすうす感づいてはいたものの、記念品の切符を模したでかでかとした紙がいたるところに貼り付けられている。特に何も書いていないものから、名前や願いが書かれたものまで。まるで絵馬のよう。
いくら幸福を押し出しているものでも、ここまで夥しく貼られているとドキドキしてしまう。やっぱり旅はこういう出会いと驚きがないとねっ。カーナビありがとう。

売店の時計も独特だった

満寿屋のあんぱん+セイコーマートのカフェラテ=永遠の張り込み

7月、帯広ではスピッツの曲「優しいあの子」にちなんで「優しいあんこ」というキャンペーンをしていたらしい。
時期はずれてしまったけど優しいあんこへの興味を抑えることができず、キャンペーンサイトでコラボしていたお店を調べて満寿屋(ますや)というパン屋さんへ。

朝食にあんぱんを買い、セイコーマートのカフェラテと共に車中で貪るとひろがるハーモニー🎵
甘味をそこまで好まない私が毎日食べたいと思う、まさに優しいあんこ。
そしてブラック派の私が毎日飲みたいと思う、セイコーマートのカフェラテ。
好みの枠を飛び越えて、毎朝これがいい!と願うこのコンビ…帯広の刑事さんはこれをお供に張り込みするのだろうか?羨ましい。

後ほど明らかになるが、セイコーマートにはカフェラテを販売していない店舗が存在する。
店員さん曰く、

①セイコーマートには、「ホットシェフ」という、お惣菜やホットスナックなどがある店舗とない店舗がある。
②「ホットシェフ」のあるところにはたいていコーヒーメーカーがある。
③コーヒーメーカーがあっても「カフェラテ」があるとは限らない。

親切なセイコーマートの店員さん

なるほど、狭き門、なのだ。
というわけで道中祈るような気持ちでセイコーマートへ寄っては、カフェラテの有無で一喜一憂することとなる。

ところで満寿屋ではあんぱんのほかにも「ますやき」という商品があるよ。
ホットサンドのような至高のパン生地に、おぐらあんとバターがはさんである一品。しかも温かい状態で買える♡買ったら即、味わうべし!!

近所に住みたい…。

十勝ジンギスカン倶楽部 北とうがらし

なんかごっつい美味しかった。ジンギスカンは以前札幌でも食べたけど、ここ本当に美味しい!今でも思い出せる…。
店名の通りタレにとうがらしを入れてアレンジして食べる。このタレがまたおいしい、このタレでビールいける。
肉もすっごく柔らかくて…食べ終わりたくなかった!!サッポロクラシックで、旅の始まりにかんぱい。お腹あたたか、心あたたかで眠りに就く。旅の初日はいつもなにやってても愉しい。

釧路エリア

野生の鹿に怯えつつ、車で山越え釧路へやってきた。事故多発地帯の緊張感よ…。
釧路和商市場でめちゃくちゃ豪華な勝手丼を食べ、親にめちゃくちゃ美味しい海産物を贈る。なんて親孝行者✨と言ってもいいくらいの金額なのに、親に電話したら「鮭~?ウニがええな~。」と宣ったのでキレながら鮭を贈った。ウニは市場のスケジュールの関係で無かったので、いくらとシシャモもつけてあげた。日本一の親孝行者やな✨
自分の家用には鮭を買ったんだけど、本当に人生で食べた焼き鮭の中でダントツの美味しさだった。旨味凝縮の紅鮭と、脂ののったマスノスケ。

釧路湿原

お腹も満たされ、やってきたのは釧路湿原!ここは外せないよね~。
大好きなワンダーJAPONで特集されていた建築家・毛綱 毅曠氏による「釧路湿原展望台」も美しく大興奮だったのだけど、面白かったのは遊歩道さ~♬

まあるい屋根がかわいらしい
天井が面白い建物だいすき

展望台から遊歩道を歩いてさらに近くから湿原を眺めることに。
クマ鈴をバリバリ鳴らしながら一面の草のなか歩く。人も少なくてシンッとした清々しい空気を堪能。
道は木でととのえられている…はずだったのだが。進めば進むほど、どこか違和感を覚え始める。そう、帯広に引き続き釧路でも驚きとの出会いが待っていた。

ほとんどは傾いた状態で安定しているが、たまにシーソー状態になる板も。
マジックハウスのような傾きが随所に
下どないなっているの

おわかりいただけただろうか…。
人とすれ違う時にひとつの板がシーソー状態になり、とっさの連携プレーをするのもまた、良きかな。驚きと笑いが絶えない素晴らしいスポットでした。こういう、人が少なくて、「どうなってるんやろう?どきどき」みたいな道を歩くの本当に好き。
遊歩道を抜け、展望台から見る景色も美しかった。壮大!ずっと遠くまで大地が見えて、人工物が全くない。
北海道ならではのでっかいどうな景色は、いつまででも眺めていられた。牛乳飲みたい。

ここまで果てしないとふしぎな気分になってくる

フィッシャーマンズワーフMOO、egg

釧路湿原にもう少し近付きたい気持ちはあれど、もう夕方。駅前に戻って目指すはこんな素敵スポット。
釧路湿原展望台と同様、毛綱 毅曠氏による建築とのこと。個性的で美しい。季節や時間帯によって変わる表情が知りたくなる。

手前の丸っこいほうがegg、奥の大きいほうがMOO

インドネシアのバリ島・フィリピンのマニラ湾と並び、釧路は世界三大「夕日の街」だという。
この川にかかった幣舞橋で霧につつまれたシックな夕暮れを眺めたかったのだが、あいにくの曇り空😿
おかげで驚くほど寒い❕ユニクロで先行販売の冬用カーディガンを買う。寒いのが好きなので、家に帰ったとき絶対耐えられへん…夏が終わるまでここに居たいと本気で願った。本州の11月くらいの寒さで、気分は最高に。

さて、謎の建物eggはEver Green Gardenの頭文字らしく、植物がたくさん植えられている温室のような場所。中に入るとすこしあたたかで、1階にはカフェも。
寒い日にここで植物を眺めながら飲むコーヒー、おいしいだろうなあ…。学生時代に通学路にあってほしい施設だ。

無骨な鉄骨とみずみずしい植物のコントラストが美しい
美化された記憶の中の、夜の公園みたい

お隣のMOOは、Marine Our Oasisの頭文字。まさにオアシスのような、落ち着く地元のショッピングセンターといった趣があった。
突如あらわれたのは毛ガニのUFOキャッチャー!休止中の文字が貼ってあるが、カニさん2匹が暮らしていた。たしカニ、300円でもしゲットできたらすごいお得…やけど…。
躊躇してしまう弱い自分です。休止中で良かったのかもしれません。

立派なカニさん。奥にもう一匹いたよ
毛ガニを掴むにはいささか心許ないクレーン?

お土産コーナーを散策したあとは名物「さんまんま」に舌鼓。タレに漬けたサンマでおこわを包み、炭火で焼き上げたもの。サンマとごはんの間に挟まれた大葉がまたさわやかで美味しい。
店内のラストオーダー時間は過ぎていたのですが、ご厚意で店内で食べさせてくれた。あたたかい。

夕暮れは逃したもののライトアップがきれいな幣舞橋

Brasserie Knotのクラフトビール「MAZUME」

MOOのお土産屋さんではけっこうな散財をしたが、特筆すべきはBrasserie Knotのクラフトビール「MAZUME」。
釧路湿原近くの鶴居村にあるブルワリーの商品で、コンセプトとパッケージが気に入り衝動買い。

釣り人は日の出、日の入り前後のよく魚が釣れる時間帯を「マズメ」と呼びます。
朝日や夕焼けの色合いをコンセプトに、アンバーエールを仕込みました。
マズメの”オイシイ時間”を名残惜しむように、モルト由来の甘味をほんの少し残しました。チルタイムに寄り添うアンバーエールをお楽しみください。

Brasserie Knot / TOPページ (bestbeerjapan.com)

今回の旅で飲んだお酒で一番おいしかった!
おかわりを買いたかったが、その後のお土産屋さんや道の駅では出会えず。
釧路を離れてしまったからかな、通販とかないかな…と思っていたら、なんと7/25発売で、8/4には完売していた!1タンクのみの限定醸造ビールだったそうだ。
私が訪れたのは8月中旬なので、販売元では売り切れたもののMOOには在庫がある、という状況だったらしい。飲めてラッキー♬

MAZUMEのコンセプトに合わせて、サーモンのおつまみと

というわけで、2日にして幸福の切符と、素晴らしいマズメタイムをゲットしてにこにこで眠りに就きました。
旅は体力勝負。海藻とともに休憩しつつ歩いていきましょう。次回は弟子屈エリアについて書くよ。また読んでね~🦌

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