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二番手・COOにまつわるありがちな誤解3選

自分は起業家やクリエイターさんと、スモールチームで仕事をする事が多いです。現在メインで管掌しているのは起業家のハヤカワ五味さんが立ち上げた、feastというボディポジティブなランジェリーブランドです。その他にも、エシカルファッション関連のプロジェクトをいくつか手掛けています。

そんな仕事をする中でしばしば、クリエイターが興した事業のサポートをしたい!という人に出会います。それが得意だ、性に合っているという人もいます。その人たちは「COO」「副社長」「二番手」「参謀」「プロデューサー」「戦略立案と実務全般を担当」みたいなキーワードで自己紹介、やりたいことを語るケースが多い。自分がやっている仕事もそんなキーワードに関連するアクションかもしれません。

ただ、いろいろ話を聞いてみると、「なんかそれは事業を経営する二番手・COOとは違うのでは、、」と思うことがあったりします。その基準に照らし合わせると、過去の自分の仕事の仕方やセルフイメージも、すごく勘違いしていて未熟だったなと反省することも多い。今回は、そんな勘違いのよくあるパターンを書いてみます。

二番手・COOの仕事を、クリエイターの心の友+プロマネだと誤解している。

COOの仕事は事業で成果を上げることで、そのためにはクリエイターと向き合うだけではなく、事業と向き合う必要があります。なんですが、実際はクリエイターに「何をしたい?」「何をやりたい?」(ヒアリングではなく、ご飯を食べながら、飲みながら語り合うエモいケースも含む)みたいなことを聞いて、ToDoを整理して一歩先回り(あ、したら〇〇と××って先にやった方がいいですよね、やっときます!ちなみに向こうがこう言ってきたらなんて返信します?的なイメージ。)みたいなレベル高めな露払いを生業としてる人が多いです。これは二番手やCOOではなく、すごく仕事のできるアシスタントです。

二番手役が得意、という誤った自己定義をしている。

上のような仕事って実は管掌する範囲が狭く、一定以上の地頭とコミュ力があると意外と簡単にできちゃうコモディティ的なスキルなんですが、短期的にはクリエイターからめちゃくちゃ感謝されるので、自分はこれが得意で稀有!と勘違いしやすい傾向があります。しかし、クリエイターの心理面のサポートや一歩先のタスク処理が事業成長のインパクトドライバーであることは稀です。だからイマイチ成果を出せず、事業そのものが停滞するケースが多いです。さらに、冒頭にあげた上流工程っぽい役職や業務説明がつくことも多く、本人の承認欲求も変な感じで満たされてしまい、成長が阻害されるケースもあります。

自身を道具のメタファー、延長上で捉えている。

個人でも会社でもあるんですが、「自分をお役立ちアイテムと捉えてください」「いるとなんか助かると思われる存在になりたい」みたいな人たちがいます。それはそれで価値がありますが、二番手やCOOは事業経営において必要不可欠なキーパーツであり、「あると便利な着脱可能な道具」みたいな存在であることはありえません。リスクも責任も負います。そういうセルフイメージの人が二番手、COOになると、事業が不幸な感じになると思います。

こんな感じです。そもそも「自分は常に新しいアイデアを思いついて、先頭切ってそれを社会に問うてきた、生粋のファーストペンギンです」って自己理解してる人ってほぼいないし、「挑戦するクリエイターをサポートしたくありません!」って思う人もあんまりいないので、「クリエイターが興した事業をサポートをしたい・できる」って、該当範囲が広すぎて自分のミッションの表明としてもスキルセットとしても、あまり機能していないかなとも思います。

こういう勘違い、スタートアップ領域では界隈全体でブラッシュアップされたナレッジが蓄積されているためあんまりみないんですが、クリエイティブ系の会社やスモールビジネス、新規事業開発みたいな界隈では結構いるなーと印象です。

自分はそういった界隈をもっとパワフルにしたいと思っているので、こういう不幸を生む誤解を減らしていきたい。じゃあお前が思う二番手・COOってなんなの??という部分を、後半で書いていきたいと思います。

↓後半はこちら↓


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