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麻酔から醒めた。 右腕から延びている点滴の管から透明な液体が、ポタリとおちた。硬いベッド…
スローモーション 遠くからおしよせる 白い塊 しずかに せまり ぼくはのまれた 家路 ド…
「そろそろいいかな・・」と、少年は膝の赤茶けてカサカサになったかさぶたをおそるおそる捲っ…
照子姉さんは目が見えない。子供のころにたぶん会った事はあるかもしれないが、僕は照子姉さん…
2020.12.293年前に突然、飛蚊症の症状に襲われた。目の前を虫が舞い、視線を逸らすとその逸ら…
2018.09.29Mの奥さんのお母さんが僕の勤務するタクシー会社の常連さんで、その日も無線を受け…
ちょうど3年前の今日、奄美大島出身のひとりの唄者が死んだ。その時の日記をここに載せたいと思う。 2017年12月14日何のことだろうと思って訊いて聞いてみたら、僕が昔一度だけ会ったことがある唄者のことだった。昔たった一度会っただけの人のことなのに、不覚にもその唄者の弟子の前で泣いてしまった。みっともない姿を晒してしまった。最近、死に対して敏感になりすぎてしようがない。ちょうど「天寿」という言葉を調べていた直後だったからなのかもしれない。 天寿 天とは神のことで「神から授