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200DAY -高校生沖縄紀行 ④ 〜そして感謝〜 -

 一寸の光陰軽んずべからず。行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。時の流れはなんと無情なことか。四日間という日月は側からみれば長いけれども、過ぎる頃にはまるで何かに熱中している時のように儚くかつ早く終わる。時間が過ぎるのは当たり前のことだ。だが人間はそれを望まない。誰も時間が過ぎ去ることを心の底から望んでいるわけがないからだ。四日目の朝も見事に晴れた。窓からの景色は本当に見飽きない。絵に書いたような景色が寝起きの体を起こす。そして部屋のコーヒーを淹れる。贅沢だ。沖縄最終日。


 ホテルには二種類のビュッフェがある。洋食と和食だ。昨日は洋食だったので今日の朝は和食である。だし巻き卵に鮭などのありふれたものや、ゴーヤーチャンプルーやジューシー(雑炊)など郷土料理もある。極め付けは、テーブル中央の鍋でしゃぶしゃぶがいただける。飛行機が出るのが12時近くなので、朝が沖縄における実質的な最後の食事である。朝を食べ終わり、三日間お世話になったホテルに別れを告げる。レンタカーで沖縄の市街地に戻り、再び「ゆいレール」で空港を目指す。


 空港内でお土産を買う内に自分は、今までのコロナ禍における自分を頭の中で振り返っていた。コロナ禍で旅行もほとんど禁じられ、中3の頃は修学旅行をなくされた。学生生活を一番損した世代と言っても過言ではない。家族での沖縄旅行は、決して修学旅行の還元というわけではない。しかしこうして旅行を楽しむことができたことに一抹の喜びを感じた。飛行機に乗り込み、離陸しようとするときに、外の整備員が手を振って見送ってくれていた。この送迎には二つの意味がある。「気をつけて!」「またきてね!」。だが自分はこうも付け加えたい。「コロナ禍大変ですが、頑張って!」。


 飛行機はすぐに羽田に降り立った。というのも機内で寝てしまったからだ。機内で目覚めると、沖縄での旅行がまるで夢のように感じられた。沖縄旅行の終焉。今回の羽田空港第一ターミナルのフロント、行きよりもさらに広がった感じがしていた。

追記

200DAY到達だああ!
みんないつもスキとかフォローありがとおお

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