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287DAY -人生は随所随所の縁結び‐

 いつも奥多摩の珊瑚荘にて開催される行事に積極的に参加してくださっている小林さんから、彼の親友である佐藤さんのつてで某大学の研究室の掃除をしないかとお誘いがかかった。結局大学側の都合がつかずに期日は持ち越しとなってしまったが、どうやらキャンパスの中を案内してくれたり、大学関係者との縁もつながるかもしれない可能性があるという。(大学関係者というが、普通に面識を持てるかもくらいだと思われる)

 自分は推薦で既に大学進学が決まり、まさかその後に他大のキャンパスに足を踏み入れることになるとは思わなかったが、もともとそういう話を仲介してくれたのは前田先生である。つまり小林さんが前田先生に人手を相談し、幸運にも自分に声がかかったということだろう。

 期日持ち越しとなり、帰路の車中で上記の話を小林さんから聞きながら、くどいながらもああ自分は運がいいなあなどと考えながら、その小林さんと佐藤さんと一緒に、近くのファミレスに足を運んだ。

 自分としてはこんな体験に絡ませてくれるだけでも感謝しかないと思っていたが、ファミレスでは小林さん佐藤さんから思いのほか重厚な人生談を語っていただいた。普段の珊瑚荘での活動に始まり、人生において様々な人との出会いを経て、いろいろなことに参加させてもらい、それがどんどん広がってゆく。それを語る二方は、どちらも自分より何十年も先輩だ。

 自分が今まで経験してきたことを振り返ると、自分も多くの出会いに恵まれてきた。例えば松永先生や上野先生に出会わなければ、自分はどんな悲惨な人生歩んでいただろうといまでも想像する。前田先生や大澤先生や原先生に出会わなければ、珊瑚荘から発展するあらゆる活動も今までの人生に組み込まれなかっただろうと考える。

 だがファミレスのテーブル席を囲む自分以外の2人が経験してきた出会いに比べれば、それらもまるで薄く感じてしまう様に思われる。人生の区画の重要さなど安易に比べることは出来ない。だがそれを差し置いても、二方には今までの経験からあふれ出る貫禄と充実を感じ取ることが出来た。

 ファミレスでの食事代はありがたいことに恵んでいただき、近場の駅にも送迎していただいた。そして帰りぎわに本も買えたし良い一日だった。いい一日とは、学びのある一日である。そして人生は縁結びの塊だと考えると、今日の自分も随分と縁を大事にしているなと痛感した。

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