教育費と家計のバランス、計画的ですか?Part1 所得と学歴

 前回シリーズはご好評を頂き、読者の方から次はいつ?というお声を頂戴致しました。今回は、誰もしっかりとは指摘していない、しかし大変重要な問題を、プロ講師で591人の生徒様の指導をしてきた私だから伝えられる、教育費と各ご家庭の経済的状況との関係を、シリーズで述べていきます。

 まず、所得と学歴の間に正の強い相関がある、これは昔から言われてきたことです。例えば東大生の保護者の年収は9割が1千万円以上、だとか。これが変わった訳ではありませんが、世田谷区第1位人気、になってからお問合せ内容や実際にご家庭の状況は、激動の時代にあって、強く危機意識を持ったのです。
 
 このnoteをご覧頂き、共感した、と有難いお電話を沢山頂いたのですが、特に専業主婦の方から「主人は今の塾代以上は出せない、と言うのですが」と。前述のように、集団塾では個々の生徒に焦点を当てずカリキュラムを進めるので、相対的に「安い」のです。そのお値段で、プロ講師の私の指導を受けたい、と。さすがに無理、です。

 以前も触れたように、プロ家庭教師会社は、営業・教務・事務スタッフが家族を養え、駅近の高価なテナント代を払った上で利益を出すのですから、ご家庭と講師から搾取しなければ、成立し得ない(週2回2時間、私が授業すればご家庭が払う金額は約38万円)。当研究所では、その間接部門費を限界まで下げ、丁寧な授業報告やアドバイスをしながら、ご家庭の負担は、1/3未満です。営利を追求していないからです。

 しかし、お子様が公立の小・中学校ならともかく、既にエレベーター式を望んで「私立中高一貫校に父親だけの収入で子供2人を通わせていたら、ついて行けなくなった」というご相談が余りに多い。当研究所での受講料をお安くして欲しい、とお気持ちは判りますが、やっと入った中学・高校で、その後、授業に楽勝にトップクラスの成績が残せるはずはありません。

 6年間、2人の子どもを私立中高一貫(国立・都立ならともかく)に行かせるだけで、十分家計は圧迫されているはず。子どもの勉強部屋が確保できなかったり。難関高に入っても、留年で中退になってしまったら?

 そこまで、保護者の方は考えて、小学受験、中学受験されたのでしょうか?しかも、AIなどの技術革新は目覚ましく、専業主婦がスーパーのレジ打ちで家計の足しになる時代は終わっています。コンビニでもセルフレジ。
 
 中学受験熱は留まるところを知りませんが、昔と今、何が変わったのか、
現代社会の諸問題に触れながら、この問題を考えていきます。

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