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楽しく働くことが一番大事

「Why-How-What」フレームワーク


これまで当院のMissions, Tasks, Vision, Valuesについてお話をして来ました。

ところでみなさんは、『Why-How-Whatフレームワーク』をご存知でしょうか?

何か商品やサービスを考える際に効果的なフレームワークの一つです。

Apple社を例に考えてみたいと思います。

『世の中を良いものに変えたい。』 = Why:解決したい問題

『そのためにThink differentが必要だ。』 = How:問題解決のための戦略(解決のための方向性や資源を投下する目標を設定)

『そのために電話とiPodとインターネットブラウザを持つiPhoneを開発した。』 = What:問題解決の戦術(具体的な行動・もの・サービズ)

日本企業の多くは「素晴らしい機械(What)があるから、これで何か(Why)しよう」と考えてしまう傾向にありますが、商品・サービスを考える上では順番が逆です。

今現場ではこう言った問題を抱えておりこの問題を解決したい(=Why)、そのためにはこの様な取り組みが必要であり(=How)、その取り組みを可能にするのがこの商品・サービスだ(=What)、と考えなければ素晴らしい商品サービスは生まれません。

この考えを当法人に当てはめてみたいと思います。

Why


現代の医療の課題をを簡単に表現すると、

「『今の抱えている医療問題をこれ以上悪くしない(3次予防)、可能であれば良くしたい(2次予防)』から『その様な疾患を抱えない様にしたい(1次予防)』へのシフト」

ということができます。これがWhyに当たるものです。

How


whyを解決するために、今までの医療では、病気の危険を訴えかける「北風作戦」を続けてきました。

糖尿病は心筋梗塞のリスクになる、タバコを吸うとこんなに肺が黒くなり肺がんになる、塩分を取りすぎると高血圧になる、などなど、様々な北風キャンペーンを行ってきました。

確かにこれらの危険性を知らない方はほとんどいないと思いますが、このようなキャンペーンでは、運動したり、禁煙したり、食生活を変えたりと、実際の行動変容になかなか繋がりません。つまり、現況の医療サービスの提供形態では、この問題を解決することはできません。

この問題を解決するためには「太陽作戦」、つまり、「自ら自然とそのサービスを受け取りに行ってしまう仕組み」が必要と考えました。

例えば、歩くことが健康に良いことは多くの方が知っていることですが、そうはいってもなかなか運動しようという気にならないのも事実です。しかし、ポケモンGOの誕生により状況一変しました。それまで、歩かないことによる危険性を訴えかけても歩かなかった人達が、自ら望んで歩くようになったのです。

健康に繋がる行動を自ら望んで受け取る状況を作った結果、いつのまにか健康に近づいている。このようなアプローチが医療の抱えるWhyを解決するのに必要なHowと考えました。

What


そのために、「正しい医療や情報などのサービスが得られて、しかも、また行きたくなる医療機関」が必要だと思いつきました。

そこで私は、『患者さんを健康にし、その人の人生を豊かにする』、『患者さんの受診体験を、最高のものにする』、『そのサービスは、本当に患者さんを笑顔にするか?』という3つの使命を持ち、最終的には、『正しい医療を提供し、皆さんが笑顔・元気・健康になる、また行きたくなる楽しい医院』を目指す医療機関(= What)を作ろうと考えたのです。

Whatを維持するために


3つの使命の守るために、それぞれの使命に応じた課題を立て、それらに基づいた行動に対して日々取り組むことについては以前お話をしました。

課題に基づいた行動を決める際に、方向性がズレないようにすることが大切です。

例えば、正しい医療を目指す際に、患者さんに侵襲を与える可能性がある場合、安全性を欠くようなことがあってはいけません。

当院では、行動を決定する際の指針となる、4つの行動指針を定めております。

1) 正しい医療を提供するための4つのS:Safety:安全, Smile:笑顔, Skill:技術, Speed:速度

2) 楽しい職場を作るための4つの行動:態度を選ぶ、遊ぶ、相手を喜ばせる、注意を向ける

3) 良質なサービスを提供するための3つの仕組み:数字化する、イノベーションを起こす、マニュアル化する

特に、2)の楽しい職場を作るための4つの行動に関しては、一番大切なものと考えています。


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