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5年勤めた製薬会社の研究職を辞めた理由
2019年11月、仕事を辞めました。
中小企業でレベルの低い会社とはいえ、曲がりなりにも製薬会社の研究職。
なぜ辞めたのか、不思議がられることも多かったです。
どうして辞めようと思ったのか、1500字くらいにまとめました。誰かの参考くらいになれば幸いです。
1.特に目的もなく入社
そもそも、学生時代の私は働きたいと思ったことは一度もありませんでした。なので、かなりいい加減に就活していました。いわゆる「ガクチカ」も思い当たらず、ESや履歴書に書く内容に困っていたことも理由のひとつでした。
4回生の10月時点でまだ内定0だったので、私より研究室の教授の方が焦っていたくらいです。教授が(多分忙しいなか善意で探して)紹介してくれた求人に応募したところ、面接1回で内定をもらえたので入社を決めました。
多少なりとも大学で得た知識を活かせそうな、医薬品の研究職。今後のスキルアップも望めそうで、残り物にしては十分すぎると思いました。
2.続けるうちに楽しく・・・ならなかった
目的もなく入社したわりに5年勤めたのは、「仕事は続けるうちに楽しくなる」という話を信じていたからです(流されやすい性格ということもありますが)。
はじめの2年くらいは仕事に慣れることに精いっぱいで、冷静に考える余裕がなかったような気がします。3年目に差しかかるころから「仕事が楽しくなる気がしない」と確信めいた予感を覚えました。
しかしようやく全体の流れを覚え、それらしく仕事ができるようになってきたタイミング。「楽しくなるなら、まさに今からだろう」とも思えました。
そうして仕事を続けて5年。「どうしても仕事を楽しめない」という不満をかかえ、しかしその原因は何なのか。わからないままでした。
「もしかしたら自分の気持ちの問題なのか」「できることはすべてやったのか?」結局、退職を切り出すまで迷いは残ったままでした。
3.将来が不安になった
会社に勤めていて不安になったのが、自分の将来です。とくに、成長を感じられなくなってきたことに危機感がありました。
仕事ができるようになるというより「会社のやりかたに最適化している」だけのような感覚。よくよく周りを見渡せば、職場のほとんどの人が「なんとなく」仕事をしていて、会社や自分を成長させようという気がないように見える・・・。
それを誰も指摘しないし、問題にもしていない。とてつもなくユルい会社は、ぬるま湯のように居心地がよいと同時に「飼い殺される」と感じさせられました。
歴史ある会社でしたが、この先も存続するかはわからない。そうなったら、5年、10年とこの会社で勤め続けたとき、果たして自分は社会に居場所があるだろうか?どこにも必要とされない人間になってはいないか?
この「今の会社に残り続けるリスク」を「転職のリスク」より大きく感じたことが、退職に至ったひとつの理由じゃないかと考えています。
業務内容ではなく会社全体がマズイ、と感じてしまうと、もう配置換えなどを考えても仕方ないと振り切れてしまいますので。
まとめ:成長が止まる環境なら辞めるべき
正直、前職みたいなゆる~い会社はあんまりないと思うので、参考にしづらいかもしれません。けれど、仕事をこなしていくうちに「変化」を感じ取れなくなったら危険、という点は共通していえるのではないでしょうか。
やりたくないこと、楽しくないことでも、人間的な成長や技術的に学ぶことがあれば続ける価値はあります。
でも、楽しくなく、得るものもない仕事は「味のしないガム」です。そんなもの噛み続けていたら、人生がどんどん灰色になります。
残念ながら「辞めて良かった!」と胸を張っていえる現状ではないですが、別に後悔はしていません。転職を考えている人は「日々の学びや成長が以前にくらべて減ってきていないか」という視点も持ってみてください。
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