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職場の思い出【人物紹介:部長】

先日「先輩T」についての思い出を
書き記しましたので、
今回は「部長」がどんな人だったか、
改めて考えたいと思います。

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部長の人物像

部長は中年の女性で、私が入社したときは
40代半ばだったと思います。

独身で、母親と妹と暮らしていました。
(先輩T曰く、彼氏はいるらしかった)

旅行が好きで、
GWや夏は必ず長期休暇を取って
どこかへ出かけます。

実家がお金持ちで、家族でハワイへ行ったり、
クルーズ船でのツアーに参加したりと、
旅行の内容はなかなか豪華でした。

元々化粧品メーカーに勤めてから
転職してきたらしく、勤続も10年以上。

業界や化学についての経験・知識も豊富で、
部長としてチームをけん引する能力
を持っていました。

見た目的にも性格的にも「お局様」でしたが、
意外とアニメ好きな人で、
たまに先輩Tを交えて
面白いアニメについて話をしていました。

(「夏目友人帳」が特に好きらしく、
ニャンコ先生がパソコンの壁紙に
設定されていました)

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私との人間関係

部長と私の関係は完全に
「上司と部下」でした。
先輩Tと違い、プライベートでの付き合いは
まったくありません。

というのも、
新卒時代の部長は私に対して非常に高圧的で、
ことあるごとに小言をいわれたり、
叱られたりしていました。

もちろん新卒なので、
ミスをして怒られた場面も多いです。
敬語ができていない、
と言葉遣いもしょっちゅう注意されました。

こうしたことで叱られるのは、
私が原因なので当然でしょう。

ただ、私がやったと決めつけて
注意をしてきたり、
自分が伝え忘れていた可能性を省みずに
ミスを指摘してくるなど、
割り切れない理不尽さを感じた場面も
多々ありました。

なので、部長に対して良い感情を
もっていたとはいえません。
とはいえ、部長とコミュニケーションを
取らないと仕事にならないので、
おくびにも出さないよう努めましたが。

そんな部長も年齢とともに
落ち着いてきたのか、それとも
多少は私を信頼するようになったのか、
入社2年目あたりから
徐々に高圧的な態度は目立たなくなりました。

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部長に対する感情

上述のような経緯もあり、部長に対しては
「畏怖」の感情が強く残りました。

本来であればアニメの話だってできるし、
旅行好きなので、色んな場所の話を
聞くことだってできます。

同じような話しかしない先輩Tより、
よほど面白い話が聞けるでしょう。

しかし、態度が軟化したといっても、
「どこに地雷があるかわからない」
という恐怖が、
気軽には話せないブレーキとなっていました。

部長は社歴が長いため、
多くの業務や製品に関する知識がある反面、
長期休暇をとると業務が滞りがちでした。

なので、日頃からコミュニケーションをとって
情報共有に努める必要性を感じていましたが、
残念ながら先輩Tほどうまく
距離感は詰めれずじまいでした。

(部内外問わず、コミュニケーションは
やはり先輩Tが上手でした)

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部長の総評

私にとっての部長は
「近寄りがたいが、組織に必要な人」でした。

先輩Tは親しみやすい分、仕事への取り組みが
ゆるい部分があり、社内外に対して
ハッキリしないところもありました。

それに対して部長は、
メンバーが自分の仕事に専念できるよう、
余計な仕事を断ったり、
不利益があれば他部署に抗議に行くなど、
部下を守る姿勢が見られました。

新しい設備の必要性も早めに説いておき、
業務を進めやすいよう働きかけてもいました。

私も軋轢を生まないよう立ち回るほうなので、
衝突をいとわない部長を
「自分には真似できない」と感じていました。

年に2回は長期休暇でいないことがあっても、
一番仕事ができるのは部長だったので、
先輩Tよりよほど頼りにしていました。

ただ、部内全体の仕事の管理までは
できていないと感じる部分があったほか、
自分ですべてやってしまい、
部下を育てられていなかったと感じます。

そのあたりが、部長への依存度の高い
「ワンマンチーム」でありながら、
担当者以外は正確な進捗を把握できていない
いびつな状態を招いていました。

けれど、我々は上司に完璧を求めがちですが、
そんな人間は存在しません。

部長がどういう人間で、何が欠けているのか。

もっと早く、こちらが補うくらいの気持ちで
接することができていれば、
もっとよい環境をつくれていたと、
いまは思います。

組織に属している人は
上司にばかり求めるのではなく、
歩み寄るという考えや選択肢も
持ってほしいと思います。

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