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加えられている砂糖の量がひとめで分かる

1940文字 3〜4分で読めそうです。

先日の記事で、製品を加工する段階で加えられる砂糖が私たちの
様々な代謝機能に影響を与えているようだという研究を紹介しました。

私は加工食品を買うときは大体パッケージの裏側を確認するのですが、
アメリカの栄養成分表示は日本の栄養成分表示より消費者にフレンドリーだなと感じています。

それはなぜかというと、

アメリカの栄養成分表ではadded sugarの量が一目瞭然でわかるようになっているからです。

アメリカの栄養成分表示

この画像を見ると、total sugars とadded sugars と書いてあるところがあります。

total sugarsとは

以下の2つが含まれます。

1. 牛乳や果物に含まれる砂糖など、栄養価の高い食品や飲料に自然に含まれる糖類
2. 元々の食品に存在する糖ではなく、後から添加した糖類(=added sugars)

added sugarsとは

added sugars は食品を加工する際に加えられた砂糖のことです

つまり、加工食品に甘みを与えるための様々な種類の”お砂糖”のことです。
砂糖とは書いていなくても、果糖ブドウ糖液糖なんていう名前で驚くほど様多くの食品に加えられていたりします。

この栄養成分表を見て分かるのは、240mLこの製品を飲むと、
25gの砂糖を摂取することになりますが、25gのうち23gは加工の段階で
加えられた砂糖なんだということが分かります。25gのうちたった2gだけが、食品・材料に元々含まれている砂糖ということです。

%daily value

画像の右側にある%は何かというと、これは1日の摂取基準値のことです。ビタミンDなど一定量摂取することが推奨されている栄養素やコレステロールなど多量に摂取すべきではない栄養素には1日の摂取推奨量が決められています。ある製品を摂取した場合にその1日の推奨量に対してどれくらいの割合になるかを示したものです。

%で書いてあるんです。とても便利ですよね。

アメリカで加糖の摂取基準値は、1日50gとされています。
なので、この飲み物を240mL飲むと、23gの加糖を摂取することになり、
これは1日のこれ以上は超えない方が良いよと推奨されている加糖の量の
半分近く(46%)を摂ってしまうということが分かります。

日本の栄養成分表示

https://s-hyoji.com/list/?t=%E6%A0%84%E9%A4%8A%E6%88%90%E5%88%86%E8%A1%A8%E7%A4%BA&q=%E3%82%B3%E3%82%AB%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%A9

このような栄養成分表示を目にしたことはありますか?
この画像はコーラの栄養成分表示なのですが、コーラのように、水と砂糖が主な材料の飲み物だと砂糖がたくさん入っているんだろうなと分かっても、この栄養成分表示ではトータルの砂糖の量も加えられている砂糖の量もパッと見わからないですよね。

「500mlペットボトルのコーラには砂糖が50g以上使われている」と聞いたことがある方は多いと思いますが、上の画像からは50gも使われているなんてわからないです。

清涼飲料水などに入っているお砂糖の量は(内容量)÷(単位量)×(単位量当たりの炭水化物の量)で計算することができます。つまり、500 ➗ 100 ✖️ 11.3 = 56.5g というふうに計算になり、ペットボトル1本に50g以上ということになるのです。

複雑な計算ではないとは言っても、誰がいちいちこのような計算をするのでしょうか、ね、、、。

甘いものだけではない

多くの人にとって、加糖飲料やクッキーなどのお菓子、ケーキなどのデザートなどが主な加糖の摂取源です。なので、これらを買う時に栄養成分表示が役に立つのはもちろんのことですが、頑張って甘いものを我慢しているのになんでA1cが下がってこないんだろうと思っていたら、もしかしたらそれは砂糖が使われていることを普段あまり意識しないようなソースやたれ、ケチャップが原因かもしれません。

アメリカの栄養成分表示だと、様々な食品にどれくらいの砂糖が使われているか頑張って学ぼうとしなくても日々の買い物中にパッケージの裏をふ〜ん程度に見るだけでも段々とどのような食品に砂糖が多いのかが分かってきたりします。

消費者にフレンドリー

アメリカの栄養成分表示、糖分の少ない食品を比較し選ぶために非常に役に立ちますよね。added sugars を表示しないといけないと決まったのはつい5〜6年前の話です。日本でも健康を気にしている人の背中を押すような消費者にフレンドリーな表示に変わっていくといいなと思っています。

Moet



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