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小3男子、『麻雀』と出会う。【ムッタとヒビト#10】
こんにちは。くんぱす先生です。
医師として働きながら、2児の子育て真っ只中です。
長男:ムッタ(仮)小3
小柄だが、考え方や発言は大人びている。優しい。一番楽しい時間はヒビトと遊ぶ時間だそう。反抗期まだ。
次男:ヒビト(仮)年中
人見知りだけど慣れるとお調子者。ムッタのことが大好き。特技ドヤ顔。
『環境が整えば、子どもは勝手に進みだす。』
私が子育て、特に家庭学習で意識していることです。
ただ、これが結構難しい。
先日、1つの成功体験を経験したので、子どもの教育に感心を持ち、日々試行錯誤を繰り返す親御さんの目に留まればいいな、という気持ちで書きます。
ここ最近のムッタの愛読書はこちら。
いつものように週末、家族で図書館に行ったときのことです。
自分で検索機で『麻雀 はじめて』など検索ワードを打ち込み、出会ったのがこちらの本でした。
毎晩ベッドで眺めています。
なぜ、麻雀を知ったのか
麻雀牌(まーじゃんはい)が子ども部屋に
ボードゲームの一つとして牌セットだけ子ども部屋に置いてありました。
将棋と同じように一緒に陳列していました。
ムッタが遊んでいるときに「あ、これ麻雀でしょ?俺、知ってる!」と牌の存在に気が付いたのがきっかけです。
それからムッタは牌セットを持って、麻雀ができるらしいと聞いていたじいじの元へ向かうのでした。
義父覚醒
これは後から聞いた話ですが、放課後にじいじのところで麻雀をコツコツ学んでいたそうです。
数字の数え方から、牌の種類、牌の並べ方、取り方など、一からひとつひとつじいじが教えてくれていました。
そばで見ていたばあばは「そんな細かいところはいいんじゃない?」というほど熱を込めて教えてくれていたそうです。
その細かさがムッタには性に合っていたようでした。
ぐんぐんと覚え、私と対局するときにはかなり様になっていました。
実はテーブルも買ってあった
夫の家族は昔から家族4人で麻雀をしながら近況を話すスタイルの仲良し家族です。
夫も義理の弟も子どもができてから麻雀から離れていました。
夫が、そろそろまたみんなで麻雀できるんじゃないかと数か月前にテーブルを買っておいたんですね。
いいタイミングでムッタが麻雀と出会ったわけです。
我が家の雀卓はこちらです。
電動が欲しい、、という夫の希望を蹴りにけって比較的リーズナブルで邪魔にならないタイプにしてもらいました。
緑のところはもちろんフェルト(?)でふわふわで、プレイ心地は問題ありません。
枠のところに並べる牌の目安の線が付いていて、子どもたちも並べやすそうです。
発芽
種が芽を出す、『発芽』には条件が必要です。
適した環境に種を蒔くだけではダメ。
水があるだけでもダメ。
酸素があるだけでもダメ。
でも、それらが揃ったときついに『発芽』を迎えます。
そう、ムッタが牌を見つけたとき、すでに他の環境が整っていたのです。
そして、”自発的に”見つけたというのもよかったと思います。
物理的環境:テーブルと牌
教える人:じいじ
+
「やりたい!」
すでに家にあった麻雀牌とテーブル。
そして、麻雀を教えることができるじいじ。
それらが整った状況に、ムッタの「やりたい!」「知りたい!」が加わったとき、興味の種が『発芽』したわけです。
発芽したあとの芽の成長は早い
「やりたい!」
こうなったあとは、ものすごいスピードで走っていきます。
『興味』というガソリンはすごい馬力ですね。
周りが「ちょっと休憩しようよ~」というほどやり続けます。
相手をしてあげられないときなんかは泣くほどです。
適切なタイミングで水をやる
発芽してしまえば、基本的には放っておいても育ちます。
が、そこはまだ小学生。
疑問の解決の仕方(本を借りる、ネットで調べるなど)
一人でも練習できるアプリを紹介
など、小学生ではまだ知らない上達の方法をいいタイミングで提供するのがそばで見守る親のできることではないでしょうか。
『指導する』のはメインではないと思います。
親が適切な距離感で教えるのってものすごく難しいと思うんです。
期待をもってしまって熱が入りすぎる、褒めるより叱ってしまう、などかなり意識しないと文字通り『芽を摘んでしまう』ことにもなりかねません。
そのため、我が家のスタンスは『一緒に楽しむ』ことです。
「へーそうなんだね。」
「なるほどね。」
と子どもの本を一緒に並んでみるだけでもいいと思います。
麻雀がもたらす効果
基本的には将棋など他のボードゲームと同じような効果が期待されます。
”認知症予防”にいいとも言われますよね。
学術的にいろいろと効果はあると思いますが、ネットで調べれば色々書いてあるので、ここでは私なりの意見を述べます。
コミュニケーション
ボードゲームの良さ、一番はコレではないでしょうか?
昨今、オンラインゲームなどでもコミュニケーションは取れると思われていますが、対面のボードゲームのコミュニケーションとは全く質が違うのではないかと考えます。
相手の所作、表情、雰囲気、口数などから心理を読むというのは社会に出てからものすごく使うスキルです。
これは一朝一夕では身に付きません。
私は医師になってからコミュニケーションスキルの大切さを身をもって実感しています。
いい医師は必ずといっていいほどこのスキルに長けています。
判断力
「この牌を捨てるべきか」
迷いますよね。
本当はどれも捨てたくない、、けれど、何かは捨てなければならない。
あまり時間をかけると相手に読まれてしまう、など数秒の間にたくさんの駆け引きをします。
そして、自分の決断がその後のゲーム展開を決め、フィードバックとして返ってくる。
この、【判断→フィードバック】を繰り返すことによりどんどん自分の思考が整理され、自分と向き合うことで軸ができてきます。
この思考はどの職業になっても活かされます。
周りに流されずに「自分はどうしたいのか」を考えられる大人になるために必要な思考過程だと思います。
世代間コミュニケーションに最適
今回のムッタのように、子どもと高齢者が同じゲームで遊ぶことができます。
高齢者にとっては、若い世代とコミュニケーションを取りながら楽しみ、認知症予防にもなる。
子どもたちにとっては、包容力のある高齢者に見守られながら成長していける。
双方にとって魅力的な時間になることでしょう。
環境を整えておく
今回、とんとん拍子にムッタが麻雀にハマっていったのには環境の因子が大きいと感じました。
「いつか家族みんなでやりたい」
そう思い、麻雀牌、テーブル、教える人の環境は整った状態であとは子どもが自ら興味を持つタイミングを待っていました。
そのタイミングが来た時に、逃さずキャッチしサポートすることでみるみる芽は育ち、自走モードになりました。
実際に親がしたサポートはこんなことでした。
・そっと麻雀グッズを子どもの目につくところに置いておく。
・「麻雀って楽しいよね。みんなでやりたいね。」と会話する。
・「やってみたい」のタイミングで教えてくれる人をそばにおく。
・図書館、本屋へ連れていく。
・ネットでの調べ方、いいサイトを紹介する。
・アプリをipadへ入れておく。
これらをする中で、「もっと!もっと!」となるようであれば、そのときのレベルに適した環境を用意してあげようと思います。
書いていて思いましたが、藤井総太棋士が将棋を始めたきっかけもこんなエピソードだったと記憶します。
5歳のときにおじいさんに教わり、将棋をはじめ、どんどん上達し将棋教室に入会したと聞いたことがあります。
・興味をもつきっかけをつくる環境づくり
・発芽の瞬間を逃さない
・適切なタイミングでのサポート(水やり)
・大きく育ったらさらに適切な環境を与える(ポット小→プランター→畑)
このサイクルはどんなことにも応用できると思います。
少し意識するだけで、今まで発芽しなかった興味がふいに発芽していたりするかもしれません。
とにかくよく観察する、に尽きますね!
子育てって楽しいですね。
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