やまなみハイウェイ・サイクリング2日目:湯布院→阿蘇内牧温泉
サイクリング2日目は,いよいよ湯布院から阿蘇まで,「やまなみハイウェイ」を走る.湯布院温泉「四季彩ホテル」から阿蘇内牧温泉「蘇山郷」まで,九重夢大吊橋に立ち寄り,長者原の絶景道を抜け,やまなみハイウェイ最高地点の牧ノ戸峠(標高1330m)を越え,阿蘇の大観望,ミルクロードへ.
大分空港から杵築城下町と別府を経由して,由布岳を見上げながら湯布院温泉まで走った1日目の続きとなる.
湯布院から水分峠を経て朝日台展望台へ
標高500mにある湯布院の温泉街を後にして,やまなみハイウェイで標高をどんどん上げていく.600mを越え,700mを越えると水分峠だ.水分峠は西の筑後川水系と東の大分川水系との分水嶺にあたる.さらに標高1000mの朝日台まで登坂する.朝日台展望台は湯布院から25kmほどのところにある.
途中の蛇越展望台あたりで少し雨が降ったが,濡れるというほどのこともなく,天気は曇り.
高さ日本一の九重"夢"大吊橋
朝日台展望台から1kmほど進んだところで,やまなみハイウェイから西に外れて,九重"夢"大吊橋を目指す.高さ日本一とのことで,とても眺めが良い.見どころは大吊橋の上流にある震動の滝と雄滝.日本の滝百選に選ばれたそうだ.
九重"夢"大吊橋の天空館2号館で昼食にジビエハンバーガー(鹿ガー)を食べるつもりだったのに,土日祝日しか営業していないとのことで,ジビエハンバーガーを食べ損ねた.駐車場はガラガラで大吊橋を渡っている人も少なかったので,平日に店を開けても赤字なのだろう.ここに限らず,昨日の杵築も別府も人は疎らだった.観光業には厳しい状況が続いているのを実感した.
九重やまなみ牧場でソフトクリーム
やまなみハイウェイに復帰して1kmちょっと進むと,九重やまなみ牧場の入口が現れる.きつい登坂に息切れしているので,ここで牧場ソフトクリームを食べる.ボリュームたっぷりの美味しいソフトクリームだ.
ソフトクリームの他にも,ミルクや飲むヨーグルト,パンなど色々ある.
絶景の長者原
今回のサイクリングで一番期待していた場所がここ.やまなみハイウェイの長者原だ.評判通りの素晴らしい景色だった.道も広くて走りやすい.サイクリング2日目出発地点の湯布院からは37kmほど.
長者原から少し進んだところに,ラムサール条約登録湿原であるタデ原湿原がある.長者原ビジターセンターを起点に約1.3kmの長者原自然研究路(遊歩道)が整備されていて,ハイキングしている人も多かった.
今回の私は阿蘇まで行くので精一杯な感じなので,タデ原湿原は道路から見るだけにした.九重"夢"大吊橋でジビエバーガーを食べ損ねたので,長者原ビジターセンター近くの「レストハウスやまなみ」で食事をしようかとも思ったが,それもやめて,先を急ぐことにした.
やまなみハイウェイ最高地点の牧ノ戸峠
長者原から距離にして6kmほど,標高差およそ300mを駆け上がると,牧ノ戸峠のてっぺん,やまなみハイウェイの最高地点に到着する.ここの標高は1,330mだ.
牧ノ戸峠を登り切った達成感が心地よいし,景色も良いのだが,寒い.非常に寒い.湯布院とは標高差が800m以上あるため,気温がまるで違う.とてもソフトクリームを食べられるような状態ではない.
さすがにお腹が空いてきたので,温かいものを食べようと,牧ノ戸峠レストハウスで肉まんを買おうとしたら,「まだ温まっていません」と断られた.仕方なく,阿蘇小国ジャージー牛乳のミルクブッセとのむヨーグルトを購入して食べた.
阿蘇へ向かってダウンヒル
やまなみハイウェイ最高地点の牧ノ戸峠まで来たということは,ここからは下りということだ.理論的に.牧ノ戸峠から阿蘇に向かって15kmほどのダウンヒルが始まる.爽快.快感.最高.
しかし,牧ノ戸峠からしばらくは寒かった.長袖のインナーウェア,半袖のサイクルジャージ,その上にジレ(ベスト)という重ね着をしていたが,それでも寒かった.しかし,15kmほどのダウンヒルの途中で,どんどん暖かくなるのが感じられた.標高差の効果は凄い.
謎の場所があったり,放牧されている牛がいたり,スイートコーンのお店があったり,やまなみハイウェイ沿いの景色を楽しみながら,阿蘇外輪山を目指す.
阿蘇外輪山のミルクロードと大観峰
阿蘇山は二重式火山で,高岳,根子岳,中岳,烏帽子岳,杵島岳の阿蘇五岳が火口原に囲まれており,その周囲に128㎞にも及ぶ外輪山がある.この世界最大級のカルデラの外輪山の北側を尾根伝いに走るのがミルクロードだ.まさに絶景ロード.
ミルクロードには展望所がいくつもあるが,中でも有名なのが大観望だ.やまなみハイウェイから西へミルクロードに入り,大観望を目指す.湯布院から約70km.
大観望からは,カルデラ内の阿蘇五岳と火口原を見渡せる.素晴らしい景色だ.
本気でお腹が空いていたので,阿蘇大観峰茶店でいきなり団子を1つ購入して,大観望展望所で雄大な景色を眺めながら,食べた.いきなり団子を見掛けると,熊本に来たなと思う.
さらに,阿蘇大観峰茶店に戻って,プリンソフトを食べた.色々なソフトクリームなど乳製品もあるが,大観望といえばプリンソフトだろう.異論は認める.
大観望を後にしてミルクロードをさらに西へ進むと,阿蘇スカイライン展望所がある.ここからの眺めも素晴らしい.
展望所でなくとも,外輪山の尾根を通るミルクロードを走っていると,草原など,常に美しい景色に包まれている.
ラピュタの道
大観望から12kmほどミルクロードを西に走ると,「ラピュタの道」の入口がある.かつては,外輪山の上と下を結ぶ大人気のルートだったそうだが,地震で土砂崩れがあり,今も通行禁止になっている.入口は完全に塞がれており,立ち入ることはできない.
阿蘇内牧温泉へ
サイクリング2日目の最終目的地は阿蘇内牧温泉だ.カルデラ内の北端,大観望のほぼ真下に位置している.ラピュタの道を通ることができないため,かなり遠回りになるが,そのままミルクロードを南西に進み,外輪山の上から下まで一気に下る.ヘアピンカーブの続くダウンヒルだ.爽快.快感.最高.
下りきったら,外輪山の裾を北東に向かい,阿蘇内牧温泉を目指す.内牧温泉に入ったところで,久幸堂に立ち寄り,いも萌えとゆず萌えを購入した.オススメはいも萌え.見た目からは想像できない美味しさだった.
サイクリング2日目のまとめ
湯布院の「湯布院別荘 四季彩ホテル」から阿蘇内牧温泉の「蘇山郷」まで.走行距離102.6km,獲得標高1755m.登坂はきつかったが,長者原など山並みハイウェイの素晴らしい景色と,大観望など阿蘇ミルクロードの絶景を満喫したサイクリングだった.超満足.
湯布院から牧ノ戸峠までは,ひたすら坂道を登ることになるが,斜度10%を越えるような急坂はなく,せいぜい8%くらいで,6-7%程度の上り坂が続く.軽いギア比にしてクルクルとペダルを回していれば,なんとかなる.
© 2022 Manabu KANO.
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