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プレゼンテーション・アドバイス(1):プレゼンが成否をわける

プレゼンテーションが上手でないばかりに損をしている人は少なくありません.伝えたいことが伝わらない.うまく説明できない.研究成果の凄さが伝わらない.提案プロジェクトの重要性が伝わらない.自分のアイディアの方が優れているのに採用されない.就職活動がうまくいかない.様々な場面で,プレゼンテーション能力が結果を左右します.だから,プレゼン能力を高めておくとお徳です.

ここでは,学会や講演会での発表を念頭において,良いプレゼンテーションをするために知っておくべきことや実行しておくべきことを紹介します.あくまで私がそう思っていることなので,違う方法でプレゼン力を磨いている人もいるでしょう.方法はひとつだけではないので,自分にあった方法を見付けて下さい.これから説明することが,そのヒントになればいいなと思っています.卒業論文や修士論文の発表を目前に控えた大学生や大学院生はもちろん,十分な修行を積むことなく就職し,学会発表する羽目になった人,社内外でプレゼンする機会を得た人にも役立つ内容です.

もう何回も発表しているからといって安心してはいられません.プレゼンテーションの機会を活かし,その目的を達成できているか.この問いに自信を持って「当然!」と答えられないなら,自分のプレゼンテーションを見直してみる必要があります.場数を踏むことは大切ですが,歳をとれば自然にプレゼンがうまくなるということはありません.継続的なプレゼン能力の向上が重要です.

というわけで,これから,プレゼンテーション・アドバイスをテーマに記事を連載します.

参考になるだろう書籍を挙げておきます.

カーマイン・ガロ,「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン

アップル創業者であるスティーブ・ジョブズのプレゼンは有名です(でした?)が,彼のプレゼンの特長を分析して整理したのが本書です.例えば,話すポイントを3つに絞るなど.しかし,本当に注目すべきは,彼が物凄い量の練習をしていたことです.私の場合,初めての学会発表の前には50回練習しろと言っています.

この連載は,先日書いた「論文執筆アドバイス」と一緒に読んでもらえると,研究初心者にはさらに効果があると思います.

© 2020 Manabu KANO.

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