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本の紹介・読書の記録

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#人生

「汝,星のごとく」という小説

生きるのって複雑だなと改めて強く思った.辛くもあるけど,とても良かった.プロローグで???状態になったが,そのわけがわからないプロローグの意味も最後まで読むとわかった.汝も星もわかった.もっと早くそこに行き着けたのかもしれないけれど,そうはいかないのが人生なのだろう. いつになったら,あなたは自分の人生を生きるの? いざってときは誰に罵られようが切り捨てる. もしくは誰に恨まれようが手に入れる. そういう覚悟がないと,人生はどんどん複雑になっていくわよ. 自分は本当に恵

「集団の思い込み」を打ち砕く技術を身に付けよう

声の大きな人:「〇〇するでしょ!」 普通の人1:(私は■■がいいと思うんだけど,みんなは〇〇だって考えてるだろうな.) 普通の人2:(声の大きな人が〇〇だって言っているし,みんなも〇〇だって考えてるのかな.私は■■すべきだと思うんだけど.) 普通の人3:(やっぱりみんな〇〇しようと思っているのかな.私は■■だと思うのだけれど.) 集団への忖度の結果,全員が〇〇する.声の大きな,おかしい人を除いて,誰も〇〇が良いなんて思っていないのに... これが本書「なぜ皆が同じ間違いをお

「しろがねの葉」の意味を知る

戦国末期から徳川の治世に移った時代,石見銀山に生きた1人の女性の生き様を描く.読み応えがあった. 第168回直木賞受賞作ということで,まったく内容を知らないまま,「しろがねの葉」を読んだ.読み始めたのは入院している間で,退院後に読み終わった. 新潮社では以下のように紹介されている. 読み初めてすぐに感じたのは,漢字が多いということ,そして,その読みが難しいということ.読めない漢字がたくさんあった.それでも,物語に引き込まれた. © 2023 Manabu KANO.

「スタンフォード式人生を変える運動の科学」で運動の効能を再確認

運動しないよりは運動した方が良い.そんなことは知っている.誰しもそうだろう.ただ,知っていることと実行することは違う.だからこそ,実行する人は強い.圧倒的に強い. 本書は,著者がヒアリングした数多くの印象的な事例を紹介しつつ,心理学や脳神経科学などの知見を交えて運動することが人体に及ぼす影響を説明しつつ,運動の素晴らしさを説いている. スタンフォード式人生を変える運動の科学 ケリー・マクゴニガル,大和書房,2020 ただ,「スタンフォード式」はいかさまだろう.著者のケリ