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店舗集客のみのアプリではもうダメ?Yappliさんの調査データを考察してみた。

こんばんは!デジタル&フィジカルデザイン編集部です。
本日は先日Yappliさん(https://yappli.co.jp)がプレスリリースで出した調査データを読んで考えたことを書きたいと思います。

Yappliさんの調査結果から分かることとは?

Yappliさんの出したプレスリリースはPRTIMESのこちらから読むことができます。内容としてはYappliさんのプラットフォームを利用しているリテール・EC業界のアプリの動向となります。

この記事によって分かったこととして印象的なことをピックアップしますと、以下のようなものが挙げられます。

1.
店舗への集客”のみ”を目的としたアプリのユーザーによる平均ダウンロード数が昨年より0.82倍と減少。

2.
「店舗集客」と「EC」機能、双方を備えた「オムニチャネル」型アプリの平均ダウンロード数が昨年と比べ1.37倍増加。

3.
Yappliプラットフォームを用いたリテール業界系アプリのうち「オムニチャネル(店舗集客+EC)」型アプリが圧倒的に多いが、近年「店舗集客」のみ、「EC」のみの機能のアプリの割合が増えてきている。

データとしてなぜ上記のような結果が出てきたのか、ひとつずつ整理と考察をしてみたいと思います。

なぜ店舗への集客機能のみのアプリ人気が下がったのか?

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<出典元:PR TIMES

上記グラフの”O2O”が店舗集客のみを目的としたアプリで、”EC”はオンラインショッピング機能のみを備えたアプリ、”オムニ”がO2OとEC両方の機能を備えたアプリというカテゴリの定義となります。そうして見てみると、ECとオムニが昨年よりも平均ダウンロード数が上がっているのに対し、O2Oが下がっていることが分かります。なぜ下がったのでしょうか?

考えられることとしてはまず、割引クーポンや通知などを取得するために使うアプリがほぼ市場に出揃い、ユーザーがよく利用するお店のアプリはほぼ入れ尽くしたということが考えられます。Yappliプラットフォーム以外でもメジャーな小売店舗のアプリは最早珍しくないため、ユーザーの手元のスマホに新たにアプリを入れるニーズがなくなりつつあるのかもしれません。

オムニチャネル型アプリが昨年よりも人気なのはなぜか?

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<出典元:PR TIMES

店舗集客+ECというオムニ型のアプリはYappliさんのデータからも分かるとおり、以前(2016年当時)から益々ダウンロードされる数が増えていることがわかります。これはリテール業界各社がそのような機能を備えたアプリを続々とリリースし、消費者のニーズに答えてきた賜物であると解釈できます。またそれは、消費者のニーズを考えると単なるクーポン発行やアプリを通じて購入できるだけのアプリではそのニーズを満たすことが出来なくなってきていることも象徴しているのではないかと思います。ひとつのアプリで出来ることをより増やし、ユーザーの購買体験をより便利に豊かにさせていくことが求められてきつつあるこのを示唆しているのではないかと感じました。

アプリ提供側は「店舗集客のみ」「ECのみ」のリリースが以前より多くなっている傾向にあるのはなぜか?

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<出典元:PR TIMES

上記グラフの通り、2016年時はオムニチャネル型アプリが全体の7割超だったのに対し2020年は6割弱まで減り、その分O2O(店舗集客)のみか、ECのみの機能を備えたアプリの割合が増えております。
これは様々な見方が出来ると思いますが、まずYappliさんのプラットフォームを利用している小売店舗さんの種類が大小様々になったことが要因のひとつとして考えられると思います。純粋な店舗しか運営していない、もしくはECサービスのみを行っていて店舗をもっていない企業がYappliさんのプラットフォームを多く使い始めているからそのような数値が出てきているのかもしれません。オムニチャネル型のサービスをそもそも実業として提供していない場合、必然的にそのようなアプリは提供しないですから割合が減ったのではないかと思うわけです。

アプリを中心としたサービス提供のニーズは今後ますます高まる?

Yappliさんが公開したデータからは、今後リテール業界が提供していくアプリの方向性の示唆が得られると思います。これまではお店が出すアプリはシンプルな機能のみで時々お得なクーポンを使うときだけ開くような存在だったのが、お店に行かなくても購入できるEC機能を始め、アプリを使ったキャッシュレス決済や、本noteで記事にもしましたリモート接客機能などなど、様々な用途で使いたいというニーズが高まるのではないかと予測できます。

関連記事: 新しい購入体験「オンライン接客」を体験して感じたこと
https://note.com/dpx/n/nf2ba7c9c3950

関連記事: 
お店に来てもらうためのアプリから、来てから使ってもらうアプリへ
https://note.com/dpx/n/n9a0a7d1065f5

小売•リテール業界の重要なチャネルとしてのアプリの存在、重要度はこれからより高まる気配がありますね。

本日はこの辺で!最後まで読んで頂きありがとうございました!

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