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CMYKとRGB。色味の違いをどう伝えるかの試行錯誤

印刷系デザインをつくっていると、特にクライアントワークでは、「実際印刷したときの色の見え方の誤差問題」というものに必ずといっていいほどぶち当たる。

私自身、今は事前に細かくお伝えしているのでトラブルはほぼ起こりませんが、デザイン受注をWEBから印刷へシフトしはじめの頃は、自分でもちゃんと理解しきれてなかったこともあったので、「思ってたんと違うのが届いたんだが・・的なクレーム」ではなく、こちらのミス(というより理解不足)が原因となって引き起こした「間違いの指摘」を受けたりするトラブルはしっかり経験してきて、ちゃんと(?)乗り越えてきました。
(どう対処してきたかはまたいつか書くつもり)

WEB制作なら手直しが可能。だが

ウェブデザインの場合、クライアントと制作側とで、なんらかの理由で解釈の相違があって、意図せずとも、結果要望と違う形で制作進めてしまうこともままある。でもウェブは、クライアントに時間さえもらうことができれば、修正は可能。そういった意味では、間違いがあっても直せる。

ところが印刷モノのデザインとなるとそうはいかず、クライアントが思う「思ってたんと違うモノ」が、眼の前にブツとして出来上がってしまうわけで、大量生産したとなったらそれは、「結構な大惨事」となってしまいます。

もし、ミスに気づかずデータを納品してしまったら。それはそれは悲劇。
私も駆け出しのころ、当然ありました。しっかり経験済みです。
でもこれは完全に制作側のミスなので、謝罪できなければクズ野郎だし、その先の付き合いも絶たれ、もう2度と依頼してくれることなんてありません。当たり前。

その時どう対応してきたのかは今回の趣旨とは違うので割愛しますが、わたしだけではなく、印刷デザインの道を通ってきた人ならきっと、ちゃんとみんな通ってきてる道だと思う。


「思ってたんと違う」問題にありがちな、色問題

その「思ってたんと違う」の元になりやすいひとつが、今回のテーマにあげた、WEBと紙の色空間の違い。はい、よくある問題、CMYKとRGBの違いです。

簡単に言うと、、と言いたいところですがそれだけでも長文になるので、ここは丁寧に解説してくれている記事にお任せするとして。

知識に自信がない人は、そのまま「RGB CMYK 違い」とかでググって勉強しといて損はない。これをちゃんとわかりやすく説明できれば、色問題に関してはトラブルになることが減るから。


デザイナーには理解してもらえる説明力が必須

この違い、クライアントに伝える(相違なく理解してもらう)のが結構大変。ちゃんと説明したつもりでも、クライアントが理解できていなかったら説明不足なわけで、制作者のミスとなる。
ほぼオンラインで完結するようになった今では、チャット形式で文字でコミュニケーションを取るのがメイン。タイピングして文字を書いて、それを送信して伝える、というやつですね。

ところがこの文字というのは厄介で、声の抑揚もないただの文字列だから、文章でちゃんと説明できてたとしても、解釈のズレが生まれやすい。
というか、これってほんまに難しい課題。


例えば最近よくある色についての質問は以下のようなもの。

キャンバでデータを作って印刷したけど、印刷で出てきた色が気に入らず、どのように修正したらよいのかわかりません。

とある問い合わせ1

とか、

データ入稿して出来上がってきた印刷物が、
デザイナーから確認で送られてきたものと違いすぎて困ってて。
問い合わせても音沙汰がないので助けて欲しい

とある問い合わせ2

とか。
本当に様々な相談が届きます。

実際、デザイナーがRGBで印刷データを納品しているケースを見聞きしたこともあるし、RGBデータをCMYKにデータ上で変換するだけで色の変化の説明もしないとかね。
そりゃあ、クライアントに「思ってたんと違う」と思わせる原因になるやろ、という話。いわば自爆よ。クライアントからしたら、迷惑極まりない話で。

とはいえ、初心者はわからないので、普通に起きている話です。


クライアントが気になるであろうことは、くどいくらい説明するべし

今回はわかりやすく色でお話してみたけれど、印刷では印刷にしかない決まり事が結構あったりして、説明を欠けばトラブルになる。
私がクライアントに説明するときは、各説明文章は基本型は保存してるので、基本コピペで随時編集というスタイル。

よりよい文章にならないかは、常に気を使って、よい文章が思いついたら、都度アップデートしています。


オンラインがないころのデザイナーでも、文字なのか言葉なのかの違いはあれど、めちゃくちゃ必要なのがやっぱり言語化する力。

はっきり言って、デザイン力よりも大事。
デザイン力がすごい人は溢れているけど、デザインの言語化だけに限らず、説明力が超大事。

なんちゃっても含め、デザイナーが溢れまくってる今、言語化に注力できた人が、残っていく世界になっていく気がしています。


今日も読んでくれてありがとう(きす)












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