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熟議のために

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日本の政治において、熟議を定着させ、物事が拙速かつ強権的に決まらない社会にしく方策を考えていきたいです。
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政治参加意欲の相移転を目指して

政治参加意欲の相移転を目指して

政治が実施する政策を、何とかして、リバタリアン的性質の強い状態から、地に足のついたリベラルや地球規模の環境制約をも意識したコミュニタリアイズムにもっていく行くことを目指している。
代表制民主議をある程度認めても、行政執行をコントロール・統制する必要がある。くじ引き民主主義の場合でも、それは同じ。

となれば、行政執行をコントロールする組織体の基盤が、広く厚いものでなかればならない。そのために、市民

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労働者協同組合とDAO

労働者協同組合とDAO

 労働者協同組合は、DAOと親和性が高いのではないかと漠然と考えていた。
 しかし、経営と労働従事を極力近づける仕組みであるから、関係性の広がりを志向するDAOとは、実はあまり相性が良くないのかもと思い直した。

労働者協同組合とDAOが「噛み合う」のは、

・意思決定サイクルがものすごく短い場合で、少人数でも対面の合意形成が難しい場合

・事業、業務の内容がスマートコントラクトによる自動実行

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「生政治」に対抗する「くじ引き」

「生政治」に対抗する「くじ引き」

 「生政治」、つまり、死なせないためにコントロールする政治は、人気投票による選挙制議会が生み出している。多数派の「鋳型」に閉じ込めて、死なせないようにする。同時に、このメカニズムに、人気投票で選ばれた当人たちも絡めとられていく。
 
 また、専門知=試験にる選抜機構も、この「絡み」を打破する方向に、結局は作用しなかった。むしろ、メリトクラティックな選抜によって、部分社会は同質化し、強化されていった

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「半代表制」を具体化する政党組織

「半代表制」を具体化する政党組織

 昨今の政治資金の問題に端を発し、政治組織の資金統制というものがどうあるべきかが気になっています。
 そこで、自民党の党則と立憲民主党の党規約で、それぞれの機関がどうなっているのか確認しました。

 両党とも、いわゆる包括政党として組織を形成していると思いますが、この両党では、党員総会ー役員会という院外活動=党務を担う系列と、両院議員総会ー総務会/常任幹事会という院内活動=国会活動を担う系列という

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