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こどもを10歳までに仕上げる。

赤ちゃんは全知全能で生まれる。
それを社会が一旦バカに仕上げる。
そこからまた自力で覚醒していく。


私はこどもが嫌いだった。
別の記事にも書いたが、物心ついた2歳くらいからこども界にも悪魔がいて、常に仲間を出し抜こうとする、利用しようとする、相手を下げて自分を上げようとする者がいることを憶えていたから。
保育士になりたいとか、早くお母さんになりたい♡とかも思わなかった。
自分の母親も父親も嫌いだった。

20代の後半になって、猛烈に「こどもをもうけろ」とカラダの奥から呼びかけられて、食欲とか性欲みたいに、繁殖欲、保護欲のような感覚が湧き上がってきた。
原因はよくわからないが、私に備わった本能だと解釈している。
私は人間と獣の感覚を保持していたので、【昼は天秤座、夜は蠍座】のプロフィール通りなのだがそれにしたがってこどもを降臨させた。
エネルギーがこどもと繋がっていたみたいで、「よし、来い!」という私の合図に娘が応じた。

授かったときは独身で、産んだときも独身だった。
獣がこどもを授かろうと意志を持ったときに、人間社会でうまいこと結婚契約を取り付けられているとは限らない。
実際、そんなもんだ。
私は社会と契約せずに、娘と約束をした。

ひとり親だと、私になんらかの不幸があったら娘はひとりでココロを守らないといけなくなる。
早急に娘を一人前に仕上げないとならない。
そこで10歳までに娘がコンビニで働けるくらいの判断力を持たせようと考えた。

育児は早巻きで、はじめて外にお散歩に行く頃からふつうの言葉で話しかけた。
遡ると、妊娠中からテレアポのセンターで3分に1本の受注をしながら顧客情報をPC入力する仕事をしていたのでそれも娘は見て聴いていたと思う。
娘は言葉を話せない間も私の言葉に、なるほどな、と聞き入っている顔をしていた。
「このこはハーバード大学にも行けるんじゃないか」
そのくらい賢い顔をしていて私は面白かった。
後に誤解だとわかったが。

いま14歳になった娘は勉強が嫌いな低偏差値のいわゆるバカだが、頭の回転はめちゃくちゃ速い。
私は学歴ではなく何の仕事、どんな職場でもやっていける人間力を授けるつもりだったので部分的には成功した。
娘は誰とでも話せるし、好感を持たれるのが上手い。
気づいたら相手をデレさせている。
自分の本心を巧妙に隠すことができる。
家の手伝いはしないが、他人様の前ではキビキビ働ける。
たぶん、コンビニも慣れればイケる。

誤算だったのは、娘はモテすぎて周囲を混乱させて争いが起きるのをコントロールできなかった。
それによって小学校にほとんど通えず、学校教育の洗脳から逃れた。
最近、中学校で日本史を学んで、私に嬉しそうに説明してくれたのだが、学習指導要領がどのくらいおかしいのか私は話して、学ぶ必要のあることと、歪んでいる教育の内容を分類するよう家庭で指導している。

私自身こどもの頃からおとなのおかしさを感じていて、いまもその感覚を保持しているので、社会の狂気の悪影響を受けないで、我が子は成長してほしいと思っている。
10歳までに仕上げたので、もう私が先に逝っても大丈夫なのだが、情緒的にはまだまだ必要だそうで、まだ死んではダメらしい。

娘に同士を召喚するために結婚をして、息子を降臨させた。
息子は10歳で、ド天然だがたぶん大丈夫だと思う。
私の育児の大目標は、「やさしくてかわいいこと」。
容姿のことではなくて内面重視。
そうなるように育てたため、二人共そうなった。
悪魔には育たなかった。
もしかしたら、この先で悪魔に泣かされることはあるだろうが最後の最後には恩恵を受けられるような人徳を持ったこどもたちだと思っている。
上げ過ぎでも下げ過ぎでもなく、フラットにそう思う。

最初に述べたような、一旦愚かになる過程を我が子には歩ませていない。
手間だから。
すでに覚醒のまま一心に歩いている。
世間の考える賢い子、優秀な人間とは一致しないが私の目指した素質を授けることができた。

私は担任の先生や教頭先生とはいつもコミュニケーションをとってきた。
よく我が子たちは、恵まれているとか、いいですね、と言われた。
私は社会で負け組として生きてきたが、押し付けられた価値観からは自由である。
多くのこどもたちは、親が社会から押し付けられた不自由な価値観を持って子育てしてきたなかで、きゅうきゅうと生きているのかもしれない。
私と我が子たちは頭悪いと思われているが、自由だ。
自慢できる肩書はなにもないが、家族でいるときしあわせだ。

10歳までに、自分は大丈夫だと根拠のない自信を持てるかどうかが大事だと思う。
それを過ぎると揺れはじめるから。
人体も9歳くらいで変わってくる。
こどもの匂いも変わる。

お前はどこでなにをしてても、私が愛してるから大丈夫なんだよ。
たとえ異国の僻地にいても、私の声が聴こえたらもう勝ち。


これを勝手に覗き見た息子が
「ポエムじゃん!」
と言い放った。容赦ないツッコミも完璧に仕上がっている。


覗いてくれたあなた、ありがとう。

不定期更新します。
質問にはお答えしかねます。

また私の12ハウスにきてくださいね。


娘のことを書きました。
読んでみてください。











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