20200812 vsフライヤーズ

PRE-GAME

モントリオール・カナディアンズがスタンリーカップ・プレイオフに進出するのは2016–17シーズン以来3季ぶり。前回はレンジャースにプレイオフ1stラウンドで敗退でした。対するフライヤーズは今シーズン中断時でカンファレンス4位だったものの、上位4チームによる再開後のシード順決定ラウンド・ロビンを3連勝で1位通過。今一番勢いのあるチームですね。Best-of-7シリーズの第1試合です。

LINES & PAIRINGS

FW
90タタル 14スズキ 11ギャラガー
92ドゥルーアン 15コトカニエミ 40アルミア
62レーコネン 24ダノー 41バイロン
60ベルジール 13ドミ 22ウィース
DF
8チアロット 6ウェバー
77クーラク 26ピートリー
61ウレット 53メテ 
G
31プライス

一部左右の位置の入れ替えがありましたが、基本的には前回ペンギンズ戦のときと同じラインナップです。

POST-GAME

さすが波に乗っているチームのフライヤーズ。試合序盤から一気呵成に攻め立てます。カナディアンズゴールに次から次へとシュートを浴びせ始めると、耐えきれずFWドゥルーアンがスラッシングのペナルティ。フライヤーズのパワープレイでヴォラチェクに決められてあっさり失点。先制点を献上します。やはりここでも出たDiscipline問題ですね。対するHABSは開始13分すぎまでたったのシュート1本。1ピリ全体で5本しかシュートを打てず。苦しい展開です。

インターミッションでなにか具体的な指示が出たのか、2ピリはモントリオールも押し返して一進一退の攻防。2点目を先取されると厳しいHABSは身を挺してゴールを守ります。フライヤーズの左からの攻撃でGKプライスが外に引っ張られ、一瞬ゴール前がガラ空きになるものの、ニック・スズキが体を張ってゴールをカバー、プライスの奇跡的なスティックセーブでこのピンチを凌ぎます。

これで勢いに乗ったHABS、相手のペナルティをもらってパワープレイに持ち込み、キャプテンのDFウェバーがポイントからのショット、こぼれ球を自ら押し込んで同点。追いつきます。

ところが。
同点ゴールからわずか15秒。放り込まれたシュートがこぼれてファラビーに押し込まれ、あっという間にまたビハインド。これは痛かった。

1-2のビハインド、3ピリ終盤ではゴーリーを引き上げての6人攻撃。ニック・スズキがショットを放つも惜しくもクロスバーの金属音。最後のチャンスは実らず、黒星スタートです。

初戦を落としたものの、内容的にはシード1チームと十二分に渡り合った試合でした。プライスの好守もあり、各所にガッツあふれるプレイが見られましたし、後半は4thラインセンターのマックス・ドミを他のラインのウィングと並べる組み合わせも試しました。第2戦以降に期待したいところです。

以下、試合後の各コメントです。

身を挺してゴールを守ったニック・スズキ(下の動画):「パックが自分に向かって来たとき、何かに当たったようだったけど、何かはわからなかった。頭は引っ込めたけど、自分の体に当たってブロックできれば、という思いだったね。キャリー(・プライス)は素晴らしいセーブで、ゴールマウスも、自分の頭も、両方守ってくれた。」
攻守に渡って終始良いプレーを見せたニック・スズキについてHCクロード・ジュリエン:「この試合、ニックは素晴らしかった。今夜も明らかに我々のベストプレイヤーの一人だ。彼のような若い選手が、今のようなプレーをしていてとても心強い。我々がこの第1ラウンドまで来ることができた理由の1つは彼の存在がある。相手チームには多くの経験値と選手層の厚さがあるけれど、我々の若い選手たちはそれを怖がっていないように思える。」
キャプテンのDFシェイ・ウェバー:「スタートが少し雑になってしまったように思う。ここ数日プレーできていなかったせいかも知れないが、出足が遅かったと思った。試合が進むにつれて良くなってきたし、フライヤーズ相手でも十分戦えることを見せられたと思う。これは7ゲームシリーズだし、今夜は接戦だった。良いシリーズになると思うよ。序盤は相手DFの裏にうまくパックを送り込めず、彼らのDFにたくさんパックを拾われ、彼らが望むような攻撃のスピードを与えてしまった。それは彼らが最も得意にしていることだし、気をつけないといけないね。」

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