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家族写真しよう! Vol.02

今回の「家族写真しよう!」で書かせて頂くのは僕自身が12年前に大阪で営業していたギルドギャラリーOSAKAというスペースで開催された写真展「矢田淳子写真展 記念写真」を通して見えてきた事です。

「家族写真しよう!」を書き始めた理由はVol.01を読んで頂きたいのですが、今現在フォトスタジオ「Dot.Graph」を経営しながら、改めて家族写真を残す意義、楽しさを伝えていく事の大切さを「なんとなく」では無くて言葉にしながら伝えていけたらと、想いを綴っております。

写真展の記録

今でもアーカイブとしてギルドギャラリーOSAKAのホームページを残しているのですが、いろんな経緯があり、24歳で〜29歳になる直前まで無謀なギャラリー経営をしていました。

その最後の1年になるとは思ってもいなかった2008年の2月に開催した写真展「矢田淳子写真展 記念写真」

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<作家本人によるステートメント>
過去のコトを収める「記念写真」。そこにある尊い家族の絆。
                  text by 矢田淳子
家族の中で一番、歳も近く仲のよかった兄が就職で家を出てから、私はパズルのピースをひとつなくしたような、歯がゆくもどかしい気持ちになりました。これから少しずつ、家族がバラバラになっていくという予感を、強く感じたのだと思います。それから写真を通して、初めてきちんと見つめた自分の家族。個展「相 棒」を開く頃には、物事が変化していくことに対する不安は、すっかりなくなっていました。
歳をとっても、住む場所が変わっても、本当に大切なものは、絶対に根底でつながっているのだということを再確認できたからです。

それからは、他のご家族に目を向け、過去の記念写真を使って、成長して変わっていく姿や、それでも変わらない家族の強い絆を表したいと思いました。

どなたの家にも、幼い頃のアルバムはたくさんあると思います。

入学式や体育祭、発表会や誕生日…。

そういった小さな記念日が、いくつになっても家族にとって大切な日には変わりないのに、子供が成長するにつれてだんだん撮らなくなっていく。私はそれが、家族それぞれがたくさんの刺激を外から受けて、良い意味で「家族離れ」していくことを意味しているような気がするのです。

今回ご家族の方にお借りした、過去の記念写真と同じ場所に行き、撮影することで、ご家族の方々が、あの頃のように素直な気持ちで自分の家族を改めて見つめ、感じてほしい。そして、この作品をより多くの方に見ていただくことで、是非ご自分のご家族のことを、または未来のご自分のご家族の姿を、見てほしいと思います。

すぐソコにある尊い存在を、改めて思い返すきっかけにしてもらえれば嬉しいです。そしてその日を、あなたの新しい記念日にしてほしいと思います

過去のコトを収める「記念写真」。そこにある尊い家族の絆。

展覧会のレビュー記事

スクリーンショット 2020-03-14 10.15.22

出典:http://www.dnp.co.jp/artscape/exhibition/review/080301_05.html

家族写真ではじまったギャラリー経営

今、2020年になって思い返してみると、2004年に始めたギャラリーはVol.01で紹介した「浅田政志」がスタートでした。

そして、ギャラリーを経営(経営までできてなかったが、、(^_^;))しながら出会った矢田さん。この時にやっぱり記念写真や家族写真って、すごいなぁと思ったことが思いだされます。

その経験が今福井という地方の小さな写真スタジオに繋がっています。

ギャラリーというオープンな表現の舞台から家族写真というプライベートな時間を記録するスタジオ経営に変化していますが、根本は変わっていないのかなと今になって感じています。

家族離れする為に

矢田さんのステートメント内にも書かれているように

子供が成長するにつれてだんだん撮らなくなっていく。私はそれが、家族それぞれがたくさんの刺激を外から受けて、良い意味で「家族離れ」していくことを意味しているような気がする

この部分って大切だなと思います。

家族、家庭は生まれ育っていく環境だけど、時間が進むにつれて必ず変化していきます。ずっと同じは色々な意味であり得ない。

そして、人それぞれ違いはあるものの「家族離れ」をしていく。

その時に離れる場所、原点である所に幸せな時間があったという記憶が進んだ先、離れた先、未来での新しい幸せの時間をつくる種になるのかなと思っています。

そして、写真としてカタチに残しておくことで、良い意味で一旦記憶を整理できるのではないかなと思います。

写真に記憶が残っていると安心できれば、新しい場所で心置きなく進んでいけるのです。

懐古主義でなく、今と未来を自由に生きるため

ニュアンスが難しいのだけど、写真を見ながら

「あの頃はよかったのに」
では無くて。

「こんな頃もあったんだね!」
という想いで
「今」写真を見返すことができれば、その瞬間に心地好い時間が流れるのかなと思います。

そう思えるように日々生き、前に進んでいられることが幸せなのかなと思うようになってきました。

写真には過去しか写らない。

シャッターを押した瞬間から、写真に残っているのは過去。

でも、写真を見るのは今か未来。

だから写真は時間を止めるのではなくて、過去、現在、未来という時間全体を包み込んでます。そして過去から未来への一方通行ではなくて、自由自在に動き回れるタイムマシンだと僕は思います。

タイムマシンに乗るために

そのタイムマシンに乗るための条件は、今一緒にいる人と記念写真を撮って、写真として残しておく事が唯一の条件です。

家族だけにとどまらず、友だち同士や、その時関わった人たちと時間旅行をしようと思えば、今、写真に残しておきましょう。

最後に#私のお店

「いつでも、今日に戻れる。」

「家族写真しよう!」

Dot.Graphとしては「私たちは関わる全ての人たちに寄り添い 幸せを創りだします」という使命の元に、出会うお客様ひとりひとりと向き合いながら家族写真を通して幸せを実感する為の機会を作り続けていこうと思います。


よろしければサポートをお願い致します。いただいたサポートは自社スタジオ「Dot.Graph」で開催している家族写真をもっと身近にする撮影イベントや写真教室の運営費にさせて頂き、より多くの幸せを感じる機会づくり、キッカケづくりを行っていきます。