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【戦の天才とは】 大河ドラマ 「鎌倉殿の13人」 第16話

騙し打ちの何が悪い

いっそスカッとするほど白黒はっきりしている義経の戦に対する倫理観の回でした。

勝てば官軍。勝ってナンボ。その策を次から次へとその場で思いつく義経。

こういうのが大好きじゃー

後白河法皇もそりゃ好きよ、こういうの。なんてったって腹芸大魔王ですもん。

そんな彼には、やはり木曾義仲の真っ直ぐ具合は全くもって相入れません。

義だのなんだの、手前勝手は平家と変わらんわ。

義という言葉には、魔性がある。酔ってしまうと、大局を見失う。

義仲さん、源氏の挑発はちゃんと見透せたのに、鎌倉勢が味方だという思い込みから逃れ切れなかったのが運の尽き。最後の一言を問答無用で言わせない辺りに三谷さんの鬼畜っぷりが窺えます(褒めてます)。

ラストの音楽も、ヒーロー音楽でありました... 別の世界線なら、間違いなくヒーローなんだよ木曾義仲... (魔界転生でまた新たな機会を... って義の人はそんなんで転生を選ばんか)

戦をするために生まれてきたお方です。

梶原景時、悔しいながらも義経の能力はちゃんと評価してる。きちんと冷静で、公平なお人柄。彼は彼で能力自体はとても高い。だけど、所詮は秀才止まり天才義経には歯が立たない。

何故、あの男にだけ思いつくことができるのか...

秀才が天才に嫉妬するといえば、サリエリとモーツァルトだ

なぜ神は、義経に天賦の才を称えたもうたのか。私とて、数多くの武功を挙げてきた。忠義のために手も汚した。でもどんなに努力をしても、公平であっても、貢献をしても、歯が立たない若造が目の前にいる。義経の能力を認めているが故の、可愛さ余って憎さ百倍、みたいな展開がありそうで、口の中に苦いものが残る。

可愛さは求めてはおらぬ

15回がひたすら重い回だったから、今回はコメディもやや多めだった。

報告書のイラストが可愛かったり字が読めなかったり、色々だけれど、これで所領の分配が左右されると思えば、このこと自体が今後の諍いに繋がるわけだから、笑うに笑えない。いや笑ったけど。

アマデウス義経の快進撃はまだまだ序章。海上戦がどう描かれるのか。ドキワク。

明日も良い日に。

アイキャッチは、上空から見た屋島周辺... のはず!






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