【名刀とは】 大河ドラマ 「鎌倉殿の13人」 第28話
景時に有終の美をという三谷さんのラブみが強い、サリエリ景時の美学炸裂の回でした。
景時を刀と例えるため、頼家のダメさ加減も強調される。しかもそれを際立たせるのが安達藤九郎の息子ちゃん(のお嫁さん)の一件です。
もうお年だもんね、菩提を弔って生きていこうと思っていたのだもの、合議の場は眠いよね。でも、いざとなれば、ちゃんと筋を通すのです。
頼家はもう、後には引けなくなってしまったのだねえ。そして父にはあった愛嬌があなたにはないのだよ… 政をするにあたり、なんだかんだで、父は皆の言葉に耳を傾けていたのだよ… そして家臣の嫁には手を出すことはなかったのだよ…
可愛げ、大事…
45分をかけてじわじわと、景時追放の外堀が埋まっていく。そして決め手は
ぼったま今川改め、ホームズ後鳥羽のくすぐりかーい!
ぼったま後鳥羽(既に混じってる)、途中で景時が討ち死にしたって知らせが入っても、すこーしだけ顔を傾げて、「そうか、残念であったな」くらいで終わりなんでしょう?ついでに誰が景時の首を刎ねたか、まで当てて見せたりするんでしょう?いやーん萌える。←え
義時の「行ってはなりませぬ」は、本当は頼家にかけて欲しい言葉だった。でも、義時が発した言葉にも、少し涙が溢れてしまった。自分の才能を認めてくれる人が、ここにいた。冷徹に思われるけれど、実はとても繊細な方。
「私心の無い、冷徹な戦術家としての景時像」を描こうとした場合、ともすればオーベルシュタイン方面に流れてしまいそうだけれど、秀才アーティストの繊細さも出ている本作の景時は、とっても魅力的だった。
そのサリエリ景時は、アマデウス義経から鎌倉の陥落策を託されている。だから尚更、義時は景時を京都に行かせるわけにはいかなかったのだ。義経のことも、景時のことも、最後までその力を高く評価し、その真の姿を見ていたのは義時だった。
景時退場か… としみじみと見ていたら、終盤で、結城朝光を操るメフィラス義村の蜘蛛の糸が明かされる。鎌倉が外星人に乗っ取られる日も近い。
もうどんでん返しはないやろ、と心のガードを下ろした瞬間、とんでもない一撃が入りました。
え?善児、義時に託していくの…?!置き土産は、「関東を坂東の手に」「源氏はお飾り」、の二言だけでよくない???
ってか、その人、三郎お兄ちゃんと義父と義兄を殺した人よ????
心がざわつく幕切れでありました。
あっという間に1人減り、12人となった合議制。
来週21時には何人になるのかな。アガサ・クリスティ味も出てきた回でありました。
明日も良い日に。
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