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【名乗りとは】 大河ドラマ 「鎌倉殿の13人」 第5話

坂東武者の世を作るために、頼朝を利用する。

北条の本性や本音が出始めた回でした。

のっけから、刀で「叩き殺している」感のある、この頃の戦の野蛮さがドーンと前面に出ている描写にひょーとなる。そりゃ、京から離れた坂東に、様式美な剣術なんてあるはずもなく。「いくさ」、というより、美化されることの一切ない「殺し合い」が展開される。

刀の背に足を乗せ、体重をかけて首を切るとか、今までの大河で出てきたかしら。良かったご飯終わってて。

勝った方が領土分配できるという権力図を初戦から描くのもニクイ。平家から、ひいては京から離れて坂東の国を作るには、領土分配権が圧倒的に必要。だから、この段階から領土で釣って牛耳っていく。誰が上かをはっきりさせる。

そのご恩は、海よりも深く山よりも高い。

北条時政パパと大庭景親の舌戦の一句。

名乗りや口上と言えば、古くは歌舞伎、今なら劇団新感線やらテレビの戦隊シリーズやらと、もはや日本人のDNAに刻み込まれているのではないかしら。遺伝子検査でも、この跡があれば日本人、みたいな。

それくらいに心拍数が上がった様式美なやり取りでした。

ところでこの「海よりも深く山よりも高い」って、承久の乱の前に家臣を前にした北条政子の有名な演説だと思っていたのだけれど、当時はよく使われていた言い回しなのかしら。

「戦のならわしに反したやり方」で三郎お兄ちゃんはあっという間に退場してしまったけれど、そのお兄ちゃんの最後の言葉が、今後ずっと四郎の北極星になっていく。

布石だらけの回でした。

他にも、真っ暗闇の夜戦でのカメラワークが凄い!あんなに暗いのにちゃんと見える!いや、見えるべきものが見える!見えざるべきものは見えない!と言うべきなのか。

カメラも進歩しているのね。それとも今回は予算が増えて、機材がグレードアップしたの?

他にも、人物同士が話している時に、キュルキュルと音を立てて回り込むカメラワークもツボでした。

今週も早かった〜。

明日も良い日に。

アイキャッチは、本編に出てきた伊豆山神社からも近い、来宮神社!



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