二つの感動。
朝起きてカーテンを開けると曇った空が窓の外に見えた。
今日の箱根はどうだろう?
1月2日は反射的に箱根の天気を気にしてしまう。
そう、今日は箱根駅伝の日。
※
子供の頃、お正月に叔母の家を訪ねると、根っからの箱根駅伝ファンの彼女は自宅近くを選手が走るという時間になるといつも家から消えた。
そう、選手を沿道で応援しに行くために。
その影響からかわからないが、いつの頃からか、私の両親もすっかり箱根駅伝のとりこになり、1月2日、3日は駅伝を見るために朝からテレビの前に張り付いている。
どうしても途中で外に出る用事がある時はラジオで実況を聞きながら出かけるという強者だ。
私はそんな両親を数年前まで冷めた目で見てきた。
5時間×2日間もよく見ていられるな~。
私はダイジェストで充分!
と思っていた。
思っていたのだが。
ここ数年、時間の許す限りスタートからゴールまでちょいちょい見ている。
なんだろう?
年を取ると、既習済みのことが増えて、子供の頃あんなに感動したディズニーランドのエレクトリカルパレードにも、たまにしか降らない雪で作る雪だるまにも、もっとちっちゃなところで言うと、自分で作ったホットケーキの美味しさにも、今や感動の振り幅が小さくなってしまった。
日常にがっつり心動かされることが少なくなったから、それを読書や映画やスポーツに求めている、といったところだろうか?
さみしいことだけど。
そういう意味で、私は新鮮な感動を得たいから、箱根駅伝を見たくなったのかもしれない。
先日のSASUKEもしかり。
ちなみに両親もSASUKEファン。
とはいえ、せっかちな私は無為に時間を過ごす、というのが、とても苦手なのである。
いかん、いかん。
何か建設的なことを…
と思って、テレビを見ながら今年初のパンを焼こうと思い立った。
半分は
青山学院が~!
とか
城西の山の妖精、区間新出すか!?
などに意識が持っていかれているため、成形はシンプルな丸パン。
写真ではわかりにくいけれど、実はコレ、黒糖パン。
私は黒糖のパンが大好きなのだが、最近近くのスーパーで黒糖の蒸しパンの取り扱いがなくなり、悲しい思いをしていた。
だから遠征して違うお店で黒糖コッペパンを買うようになったのだが、なんとそこのお店も黒糖コッペパンを置かなくなった!
ムキーッ!
黒糖の迫害に遇い、最近の私はひどく憤慨していたのだ。
しかし、見たまえ。
今日私は黒糖パンを手に入れた。
ふふふ。
どうやらテレビの中でも箱根の山にゴールをした模様。
「負けてたまるか大作戦」の勝利。
私は今日二つの感動を手に入れた。
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