<連載⑨>家族いっしょにすごす幸せな時間『14ひきのこもりうた』
40周年をむかえた「14ひきのシリーズ」から1冊ずつご紹介する連載企画、第9回です。
今日ご紹介するのは、1994年刊行の『14ひきのこもりうた』。
おかえりなさい、かけていく とっくん。
ゆうひが さして、ながい かげ。
1日の終わり。みんなが家に帰ってきました。
ごうくんたちは、おふろにまきをくべています。台所で夕ごはんの準備が進むなか、子どもたちはおふろに入ります。
おふろが終わったら、みんなで食卓をかこみます。
ごはんの後も家族だんらんのひととき。
今日あったできごとをみんなで語らいました。
だんだん眠くなってきたとっくん。
パジャマに着がえて、おかあさんに本を読んでもらいました。
ねむねむ ねむのき はを とじて、
ねむねむ やまばと めを とじる……。
おかあさん、おばあさんのこもりうたで眠りにつく、10ぴきの子どもたちです。
シリーズでおふろが登場したのは、実はこの『14ひきのこもりうた』がはじめてでした。
作者のいわむらかずおさんの心にのこっているのは、戦後、疎開から戻ってふたたび家族そろって暮らしはじめた幼いころのおふろだそうです。
お父さんがドラム缶でつくったそのおふろ。煙のにおいがする湯気のことをよくおぼえていると話してくださいました。
夕方から夜にかけての日常のひとときを描いたこの絵本。
そのことを、「家族がともにいる幸せを感じる時間」といわむらさん。
絵本のなかにでてくるこもりうたは、作曲家の寺島尚彦さんが作曲し、後見返し(裏表紙をめくったところ)には楽譜も掲載されています。
1日の終わり、ほっとした気持ちで味わいたい1冊です。
(いわむらかずお・さく)
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(広告宣伝担当・はな)
14ひきのおふろがはじめて登場した『14ひきのこもりうた』。よーく見ると、ごうくんがいっしょうけんめい薪をくべておふろをわかしてくれています。ふだん元気に遊んでいる印象があったごうくんですが、とっても優しくて頼りになるな、と新たな発見でした。
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