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降矢ななさん、スロヴァキアへの旅立ちの年にうまれた絵本 『たびにでよう』が改訂新版で登場


『たびにでよう』(降矢なな・作)

長年スロヴァキアで創作活動を続けている、絵本作家の降矢ななさん。
降矢さんがスロヴァキアに旅立った1992年にうまれた絵本『たびにでよう』の改訂新版を、このたびあらたに刊行しました。


「たびにでよう たびにでよう
 リュックをせおって あるいていこう」

そんな言葉といっしょに家を出発した、男の子と犬。

木の実を食べて男の子の耳が大きくなったり、魚と出会って男の子も魚になってしまったり……つぎつぎに奇想天外なできごとがおこりますが、男の子と犬は前へ前へと歩いていきます。
とても不思議で、ちょっと不気味で、とびっきり楽しい冒険物語。


実はこの絵本、言葉があるのは最初と最後だけ。
男の子と犬の冒険は、左から右へアニメーションのように描かれた絵で表現されています。

次のページへとイメージがつながっていくと、登場人物たちがいきいきと動き出し、さらに読む人のイメージをふくらませます。

作者、降矢ななさんの言葉をご紹介します。

この絵本の中には、当時の私の気持ち……まだ見ぬ新しい世界への期待や不安、そして希望がこめられています。
この本のページをめくりながら、主人公の男の子と黒犬と一緒に不思議な世界を旅してください。
そして、みなさんがいつか『たびにでよう』って、広い世界への一歩を踏み出してくれたらうれしいです。

(『たびにでよう』著者あとがきより)

ただいま、富山県の「高志の国 文学館」では、「絵本作家 降矢なな原画展」が行われています。



本展の図録では、『たびにでよう』についても、作品の魅力やユニークな印刷方法について紹介されています。
『たびにでよう』の原画は、4色分版で描かれています。
黒、青、赤、黄、それぞれのインキ用の原画を描き、製版し、1色ずつ印刷していくのです。

そのイメージ動画も、展覧会にあわせて制作してくださいました。
1枚の絵ができあがっていく様子を体感できる楽しい内容です。
ぜひご覧ください。


「絵本作家 降矢なな原画展」は9月4日(月)が最終日となります。

ページをめくるたび、心がどんどん自由になっていくような、そんな絵本です。
本の中に広がる世界を旅してみてください。

(降矢なな・作)

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