差別のない世界へ――小手鞠るいさん最新作『空と星と風の歌』
今回ご紹介するのは、小手鞠るいさんの最新作『空と星と風の歌』です。
「わからないだろうなあ、
日本社会で、自分が日本人であるということを、
砂つぶほども疑ってみたことのないだろうあなたには、
到底、わからないでしょう。
ま、わからなくて、当たり前だけれど。」
中学1年生の空奈(そらな)が、在日朝鮮人二世の金洪才(キムホンジェ)さんからかけられた言葉。
空奈の心は大きく揺さぶられます。
空奈の夏休みの宿題のテーマは、「家族の仕事」でした。
母とふたり暮らしの空奈は、フリー