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【26】人生に幸せな変化をもたらす

幸せは、出来事そのものではなく、その出来事を幸せと感じるか否かで決まります。

たとえば、彼氏が誕生日にバラの花束をプレゼントしてくれた…この出来事に対して、「こんなふうに祝ってもらえて嬉しい!」と感じる人もいれば、「私が欲しかったのはこれじゃない…好みをわかってくれないって、大事にされているって思えないなぁ」と感じる人も中にはいるでしょう。

ということは、よろこびを感じやすいほど幸福な人生を送れると言えるわけですが、そのために「幸せだと思おう」というのはそもそも生命(いのち)の成り立ちからして無理なことだ、ということはこれまでこのマガジンで何度もお伝えしてきました。

改めて繰り返すと、「幸せだなぁ」と感じるのも、「何となく満たされないなぁ」と感じるのも、「寂しいなぁ」と感じるのも、全ては感じることですから、生命(いのち)の仕組みで言うとアウトプット。アウトプットは、インプット(入力)、プロセス(処理)を経た結果として出てきたものだから、一度出てきた感覚・感情はもう変えようがないんですね。

ただ、出てきてしまったものは変えられませんが、この先、「嬉しいなぁ」「ありがたいなぁ」というような感覚、幸せな感覚がアウトプットとして自然にたくさん出てくるように人生を変えていくことはできます。

そう。人生に幸せな変化を起こすことは、今あなたがどんな状況にあっても、さらに言えば年齢も性格も関係なく、誰にでもできることなんです。

では、そのような変化を、どうやって起こせるのか? 全体像が見えるとぐっとわかりやすくなると思いますので、今回は、人生に幸せな変化をもたらす仕組みを動作学的に考察したいと思います。

人生に幸せな変化を起こす3つの段階

まず、動作学的に物事を見る時の前提からおさらいします。

あらゆる事象(出来事)は、環境と個人を掛け合わた結果、起こっています。(関連記事【04】【05】

図式で表すとこんな感じ。

この時、環境も、自分も、どちらも変えることはできないと思い込んでいると、人生に幸せな変化を起こすことはまずできません。図にすると以下のようなイメージ。

この段階では、「今は不景気だから」「日本の政治ってずっとそうだから」「それが会社の方針だから」「彼氏がああいう性格だから」…周囲の環境への不満があっても、それを自分の選択で変えられるとは思っていません。同時に、「もう年齢が年齢だし」「私にそんな能力ないし」というふうに、自分が変われるとも思っていません。

そうすると、環境も、自分も、変わらないので、周辺で起こる事象(出来事)も変わりません。

で、ここで、どうやら幸せというのは自分で選べるようだぞと気づいた人が進むのが次の段階(下図)です。

この段階は、自分が幸せを感じるような環境を自分で選べると気づいて、動き出した状態。

たとえば、ブラック企業に勤めていて、それしか選択肢はないと思い込んでいたけれど、「いや、自分がもっと喜びを持って働ける会社があるはずだ!」と思い切って転職をしたら楽しく仕事ができるようになった、などはまさに環境を変えて、幸せが増した例ですね。

転職ほど大きなことでなくても、自分が心地よいと感じるような洋服を着るようにする、疲弊する人間関係を絶って、学びや充実感をもたらしてくれる人たちと付き合うようにする、なんていうのも環境を変える例です。

この場合、事象を変える要素のうちの一つ、環境を変え始めたわけですから、当然、起こる出来事も変わってきて、「あー、前より多く幸せを感じられているかも!」と変化も感じ始めます。

何も変化を起こせない段階からは大前進!なのですが、この段階はまだ過程で、ずっとここに留まっていると、やがて頭打ちになります。

というのも、この段階では、変化することを環境の変化だけに頼っているからです。

言い換えると、幸せな事象が起こるかどうかは環境に左右されてしまうということで、当然、環境は常に望み通りとはいきませんから、どこかで限界がくるんですね。

で、ここを経て、次に私たちが目指すのが最終段階(下図)です。

最終段階は、環境を変えるだけでなく、自分にも矢印を向けて、自らも変わるという段階です。

こうなった時、自分の幸せが環境に左右される度合いが低くなります。

それはつまり、人生全体がより幸せを感じやすいものへと本質的に変化し始めるということでもあります。

だから、自分に矢印を向けて、自分を変える、ということは、人生を幸せなものにしていくのに、とてもとても重要なんですね。

ここで動作学的にさらに突っ込むと、自分を変えるというのは、「もっと痩せて綺麗になる」とか「もっと勉強して資格を取る」とか「瞑想をして心を整える」というふうにやることを変えるのではなく、それよりももっと根本のところ、自分の物事のインプットの仕方、プロセスの仕方を変える、なんです。

もちろん、やることを変化させるのが無意味と言いたいわけではありません。やることを変えることによってインプットやプロセスが変わることがありますから。

ただ、いずれにしても、本質的な変化は、何か行動をすることのその奥にある本質、インプットとプロセスを変えることによってしか起こらないと理解しておくと、変化することがよりスムーズに、楽になると思います。

では、インプットとプロセスを変えるとはどういうことか? この動作学マガジンの全てがそれについて言及していると言っても過言ではありません。

ですから、読んだ内容で、「これはピンとくる」、ということを何でもいいからぜひ実践していただきたいのです。

人生に幸せな変化を起こすことは誰にでもできるのですが、それは地道な実践を続けた結果として起こることで、言い換えれば実践なくして変化は起こせないのです。